『Killer Ape』2巻–vol.07 5月のマンガ・リハビリ・エクササイズ

最近マンガ読まなくなったけど、月に5冊マンガを買ってリハビリしようというお話。2019年5月購入したのは下記5冊。関連している作品をおすすめしてくれるアマゾンでの購入らしいといえばらしいけれど今回は宇宙ものを多く購入した。先月1巻を買った『Killer Ape』の続巻を購入している。

平沢ゆうな『鍵つきテラリウム』1巻
フレックスコミックス/メテオCOMICS

河部真道『Killer Ape』2巻
講談社/モーニング

メノタ『果ての星通信』1巻
主婦と生活社/PASH! コミックス

百地元『黒狼』1巻
講談社/アフタヌーン

松田未来『夜光雲のサリッサ』1巻
徳間書店/リュウコミックス

2巻を買った『Killer Ape』なんだけど、しばらく追いかけたいなと思わされる一作だ。AIや無線化している電子機器類が全て使えなくなってしまった未来に、一流の動画配信者を目指す主人公が配信目的で民間軍事会社の傭兵になる話。AIが使えなくなったことで、人類は戦争をする生き物に引き戻されることになった。近いうちに勃発しかねない大戦争に向け、主人公たちは「殺し合い」の技術を学ぶため、ナポレオン戦争やヴァイキング時代のバーチャルリアリティを経験していく。当面はバーチャルリアリティの世界で過去の有名な戦争に参加するシミュレーションものとして進んでいきそうだ。

動画配信者は作中では時代錯誤とされている。いま2019年の日本では大人気だけど、「今風」のフレーバーといってよい。が、この設定がフレーバーで留まっていないところがこの作品の素晴らしいところ。バーチャルリアリティの世界のなかで、主人公は配信のため、進軍中の兵士たちに取材を敢行する(といっても、義眼に仕込んだカメラが映像を捉えているので、質問をされているだけのように相手は感じている)。1巻でナポレオンに問うた「英雄とは何か」の質問と圧巻のその返答が、2巻における戦場での主人公の判断を下支えする。ナポレオンやほかの英雄たちに共通する英雄の資質が、動画配信をしている主人公にとって理解しやすい性質だったりして、物語の「道化」である主人公を動画配信者としたのはその点でうまく機能している。