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箔押しあるあるトラブルランキングTOP3

こんにちは 大洋印刷の福富です。
今回は印刷物に箔押しするときのよくあるトラブルについてご紹介します。
印刷物に高級感を与えてくれる「箔押し加工」ですが、はじめて箔押しをしてみたいなと思ったときに疑問や不安はつきものですよね

『箔押しをしてみたいな…でも こんな小さい文字が箔押しできるかな?』
『細い線はどの程度まで再現できるの?』
『網点を箔押しで再現できたりする?』

わかります!

実際に様々な条件が重なると
「ベタに抜き文字がしたかったけれど文字がつぶれてしまった」
「細すぎる線が再現されなかった」
という がっかりな仕上がりになる場合があります。


 箔押しトラブルを回避したい

今回は箔押しの再現性についての限界や、トラブルを未然に防ぐ方法を知っていただいて、今後の箔押しを使ったデザイン製作に役立てていただける情報をランキング形式でお伝えします。

この情報を知ることで『 箔押しでできる限界 』が解り トラブルを未然に防ぐ手助けになればうれしいです。

それでは参りましょう!

「 箔押しで多いトラブル 」 ランキング TOP3

「 箔押しで多いトラブル 」 ランキング 第三位
網点を箔押ししようとしたらつぶれてた

皆さんは網点が箔押しできるということをご存知でしょうか?
あまり馴染みが無いのですが、実は網点を箔押しすると面白い効果が出たりするんです。ただ、事前の打ち合わせをせずにいきなりやると失敗してしまう場合があります。
こちらをご覧ください

網点

左が印刷した本来出したい網点。右が実際に箔押しした10%〜40%の網点です。

このように網点が全く再現されずに箔押ししたかった箇所に箔が付かなかったり、逆に網点が多いところは箔が付きすぎて網点ではなくなったりすることもあります。

網点の箔押しは事前の打ち合わせが重要で場合によっては網点の「線数」を落として大きめの網点で再現することも必要になります。網点を箔押ししたい場合は事前打ち合わせをしっかり行いましょう。

「 箔押しで多いトラブル 」 ランキング 第二位
「抜き文字や線が再現されなかった

箔でベタに対しての抜き文字をしようとしたら全部潰れて文字が読めなくなるトラブルです。

箔押しは広範囲のベタがあることで見栄えがよく重厚感が増す効果を狙うことができたりします。そんな広範囲のベタを箔押ししようとするとやりたくなってくるのが抜き文字ですよね?うまく使うと効果がありますが「文字が小さかったり」「細かったり」すると文字が潰れてしまったり カスレたりしてせっかくの文字が読みづらくなってしまいます。

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このようにベタに対しての抜き文字は文字が小さいとゴシック体でもつぶれてしまう場合があります。

明朝


また、明朝体だとゴシック体より線が細いのでベタに対しての抜き文字はより潰れやすい傾向があるようです。
この写真の下側にある抜き文字ではない「文字のみ」だと、文字は太りはしていますが、小さい文字でも比較的キレイに再現できています。

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細い線だと0.2ptくらいが限界で、ベタに対しての抜きでの線だと0.5ptくらいが安心なのが解ります。
点線だともっとシビアになるようですね。

特に「明朝体」のような細い線のある書体は要注意です。
横線(明朝体は横線が細い)がつぶれて何が書いてあるのかがわからなくなってしまうことがあります。きれいに抜き文字にしたい場合は、細い線は避けるようにすると安全です。

さあ、それではいよいよ箔押しでトラブルが多いランキング第一位の発表です!

「 箔押しで多いトラブル 」 ランキング 第一位
「小さい文字や細い線がつぶれてしまった」

小さい文字が潰れて読めなくなった。これは本当によく発生しますので、注意していただきたいトラブルです。

箔押しを身近なものに例えると「ハンコ」に似ています。
ハンコはついたときに押し込む強さによって文字が太ったりしますよね?
箔押しも同じ感じで押し込む強さによって太ったりします。

箔押しの押し込む強さは、職人が本当に微妙なレベルで調整して最も箔がキレイに着き、見栄えよくなるように仕上げます。

ただ残念なことに、文字が小さすぎたり、線が細すぎたりすると調整できる幅が狭くなってしまい
潰し気味に調整しないといけなくなったり、かすれ気味に調整せざるを得なくなったりしてしまいます。

小さすぎる文字や細すぎる線はトラブルのもとなので注意が必要です。

じゃあ どのくらいの文字や線の太さなら大丈夫なの?


さて、ここまでよくあるトラブルと簡単な解決策をご紹介してきましたが
皆さん『じゃあ どのくらいの文字や線の太さなら大丈夫なの?』って思いますよね。

わかります!福富も長年数多くの箔押し用のデータを拝見していますが
この線の太さは大丈夫ですか?…と聞かれる度に
『 パッとお見せできる見本があればな… 』とずっと思ってきました。

やはりあなたに理解していただく一番いい方法は実際に失敗する例を見ていただくことですよね?

なので、作ってしまいました!大洋印刷オリジナルの『失敗するであろう部分が解る箔押し見本帳』です。
キレイなのは当たり前ですが、 失敗した部分もそのままに再現するというコンセプトで作っためずらしい見本帳です。

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なんとこの見本帳は
 ・ 細すぎる文字
 ・ 細すぎる線
 ・ 網点の潰れ
 ・ 抜き文字の潰れ
わざと失敗するレベルまでやって失敗を再現しています。

『 このくらいだったらうまくいくんだな 』
『 このレベルはもうヤバそうだ 』

ということが解る大変貴重な見本帳になっています。

箔の色によっても潰れやすい色もあれば抜けがよい色もあったりしますので
ぜひ手にとってじっくりと観察してみてください。

数量限定ですが今なら大洋印刷のウェブサイトからお申し込みいただいたら、無料で配布中です。お問い合わせフォームからぜひお申し込みください。

福富がいる印刷会社(大洋印刷 広島)↓↓↓

このブログでは、印刷営業歴20年、取り扱った印刷物10,000アイテム以上の福富が、デザイナーの方々や企画制作ご担当者の方々向けに印刷のちょっと役立つ技術情報を更新していきます。パッケージ印刷について知りたいことや、ご不明な点などありましたらお気軽にお問い合わせフォームからお問い合わせくださいね。

福富は兼業農家で、農薬と化学肥料と除草剤を使わない米づくりをしています。
米づくりシーズンは農業の様子もリアルタイム更新しています。
絵描きでもありますので、絵画、イラストネタもちょいちょいあります。
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最後までご覧いただいてありがとうございました。ではまた〜。


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