見出し画像

箔押しのこれだけは知っておきたいツヤとケシ


こんにちは福富です。

 
今回は「箔押し」について
これだけは抑えておいていただきたい
「必須級の知識」についてのお話です
 
『知っているのが当たり前』
でも、誰も教えてくれないという
つい忙しくてニュースを見ずに出社した時などに、気がつけば皆んなの話題に取り残されたあの時の感覚を味合わないために、ぜひチェックしてみてください。

それでは参りましょう!

 

箔押しのこれだけはおさえておきたい「ツヤ」と「ケシ」

 
箔押しは、約130℃に熱した金属製の「箔用凸版」を押し付けることで光沢のある「フォイル」を転写させる仕組みで圧着されます。
 
この「フォイル」には様々な種類があります。
ざっくり分けると3種類
 
 ・ スタンダード
 ・ ホログラム
 ・ スペシャルカラー

今回は、この「色味」という属性に加えて
「光沢」という属性があるというお話です。
 

箔フォイルには「光沢」具合の違いで
「 ツヤ 」と「 消し(ケシ) 」の
2種類があります。
 

画像1


左が「消し金」
右が「ツヤ金」です。
 
光沢感が違うのが伝わりますか?

ツヤ金は箔に艶があって
キラキラ輝く感じで、
顔が映りこみます。

消し金はややマットな風合いで、
顔は映りません。
 
この「ツヤ」と「消し」は、
どのように使い分ければ良いのでしょうか?

箔押しをすることで
パッケージには独特の高級感が生まれますが、
この高級感をどのように見せるかで
ツヤと消しを使い分ける方法があります。

画像2

ツヤについて


ツヤ金を使うと
分かりやすくキラキラと光りますので
たとえ小さな面積の箔押しであっても
「何かしている」感がしっかり伝わります。
 
ツヤ金の特徴は、
その分かりやすさだといえると思います。


ツヤ金の色味にNo.3(通称3号金)というフォイルがあります。
金箔押しと言われれば、この色をイメージする人も多いと思いのではないでしょうか?

福富の経験による個人的な意見ですが、
このツヤ金の箔押しはそのわかりやすさから、
幅広く好まれる傾向があるなぁと私は感じています。

というのも、
大洋印刷では、ご要望があればですが
色校正で箔押しをする際に 
色々な種類のフォイルで
打ち分け、提示するという事をやったりします。

いろいろな色でうちますが、
「やっぱり3号金がいいよね」と
なることが実は多かったりします。
 
見慣れた色だからこそ
箔押しをしているという効果が
分かりやすい
という心理が働くのかもしれませんね。

とはいえ、ぜひ皆さんには、
様々な色のフォイルを試していただいて、
ツヤ金No.3に代わる、新しい箔押しの魅力を創り出していただければ楽しいのではないかなと思っています。


ケシについて

ツヤ金が分かりやすく光るのに比べ
消し金の方はパッと見たときに
ツヤ金ほど分かりやすく光っている感じではありません。

 
見比べると
金属っぽさが大分違いますので
パッケージから受ける迫力はツヤ金よりも落ち着いた印象になります。
これを利用して上品なイメージやギラギラ感を抑えつつ
高級感を訴求するという用途に向いています。
 
2種類の消し金を使ったパッケージなども実績があります。
ツヤ金だとキラキラ光るので微妙な色味の差がわかりにくいのですが、消し金だとキラキラが抑えてある分
色の差が認識できるため色違いの消し金を同時に使って特別な高級感を醸し出すことができます。
 
ツヤとケシの使い分けについてまとめるとこんな感じです。

ツヤ
箔押しした感じがわかりやすく幅広い人にキラキラ感を伝えられる

ケシ
落ち着いた感じで色味の細かな違いを伝えることができる



さらに注意したい特性について

 
ツヤ金は顔が写り込むくらいの光沢感があると
お伝えしましたが、ひとつ認識しておいていただきたいことがあります。
それは暗い色を映し込んでしまうという特性です。
 
暗い色の上に箔押ししたり、暗い色の陳列台の上に置いたりすると
その色を映し込んでしまい箔押ししたところが暗くなります。

画像3


この画像のように、
陳列台の黒い色をツヤ金が写し込んで、箔が黒く見えるのがわかります。

用紙が黒色だったりすると紙の黒と箔の黒が重なって視認性が悪く感じる場合があるんです。
 
陳列した際にこの文字は読ませたいという言葉がある場合は、この現象を意識してデザインすることをオススメします。

はっきり読ませたい言葉のときには箔が暗い色を反射しても視認性が落ちないように
地色を明るめの色にしておく等、何かしらの配慮をしておくとよいかもしれませんね。

画像4

ちなみに、
陳列台が白い色だと
このように同じツヤ金でも見え方が違います

画像5

それに対して、こちらが消し金です。
周囲を写し込みませんので黒い陳列台でもはっきりと読むことができます。
 

ツヤの特性
 周囲の色が写り込んで影響を受ける
 文字が読みにくくなることもある
ケシの特性
 写り込みが無く読みやすい



さて、ここまで箔押しのツヤと消しの違いについてお伝えしてきましたが
『どの色がツヤで、どの色が消しなの?』と、疑問がありますよね。

画像6

・スタンダードメタリックの場合は この6色が「消し」

画像7

・スペシャルメタリックカラーの場合は この「シルキーカラー」のシリーズが「消し」です。


この写真のように、全種類のフォイルが載っている見本帳は数が少ないので弊社では在庫しておりませんが、
検討用で必要な方がおられましたら大洋印刷ウェブサイトの「お問い合わせフォーム」からご連絡いただければと思います。

画像8

また、先ほどから画像でお見せしているこちら大洋印刷オリジナルの箔押し見本帳は数量限定で絶賛配布中です!
こちらも大洋印刷の「お問い合わせフォーム」の方から、ぜひお申し込みくださいね!

今回は以上です。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

このブログでは、
印刷営業歴20年の福富が
デザイナーのあなたや
企画制作ご担当者のあなたと、
私達印刷会社が
スムーズにコミュニケーションできて
あなたの作りたいパッケージが素晴らしいものになるように、ちょっと役立つ情報をお届けしていきます。
 
それではまたお会いしましょう!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?