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詩吟教室ではどんなことを学ぶの?

こんにちは、heyheyです。
今日は「詩吟教室ではいったいどんなことを練習するのか」についてお話します。

詩吟を始めたばかりの方や、これから始めようと思っている方にとって、実際の教室での練習内容を知ることは大切ですよね。今回は、私の経験を基に、一般的な詩吟教室での練習内容をご紹介します。

まず、詩吟教室での練習内容は大きく5つのステップに分けられます。
それぞれのステップについて、詳しく見ていきましょう。


1. 準備運動

最初に行うのは準備運動です。といっても、激しいストレッチというわけではありません。椅子に座ったまま、あるいは立った状態で軽く体を動かす程度です。

首をぐるっと回したり、肩を回したりする程度の軽い運動です。
これで体をほぐし、声を出す準備をします。

準備運動は短時間で終わりますが、実はとても大切な工程です。
体をほぐすことで、のどや肺、横隔膜などの声を出すのに必要な部分がリラックスし、よりスムーズに発声できるようになります。
侮らず、真面目に丁寧にやることをオススメします。

2. 発声練習

次は発声練習です。これは流派によって方法が異なる場合がありますが、基本的には特定の音階で声を出す練習をします。

例えば、「あ、い、う、え、お」という母音を、決まった音程で発声します。この練習を通じて、声の出し方や陰音階の音程の取り方を学びます。

発声練習は、詩吟の基礎となる重要な部分です。
正しい発声法を身につけることで、美しい声で吟じることができるようになります。

また、この練習は声帯を温める効果もあります。
いきなり本番の吟詠に入るのではなく、徐々に声を出す準備をすることで、のどを傷めるリスクを減らすことができます。

3. 素読(そどく)

3つ目は「素読(そどく)」と呼ばれる練習です。これは、これから吟じる漢詩の詩文を、中国語ではなく日本語の書き下し文で読む練習です。

例えば、「鞭声粛々夜河を渡る」といった具合に読んでいきます。
この際、各言葉のアクセントを意識しながら読むことが大切です。

素読は非常に重要で、「素読百編」といった言葉があるほどです。
ただし、初心者の教室では、さらっと1、2回読む程度かもしれません。

素読の目的は、詩の内容を理解し、正しい日本語の読み方を身につけることです。漢詩は中国語で書かれていますが、日本語として読み下すことで、その意味や情景をより深く理解することができます。

また、素読を通じて、漢詩特有のリズムや韻を感じ取ることもできます。
これは後の吟詠の際に、適切な「間(ま)」を取るのに役立ちます。

詩吟のレベルが上達するにつれて、素読の重要さは何度も言われるようになります(笑)といっても、初心者の方は、まずは「丁寧に大切に読む」ということだけ心がければ十分です。

4. 先生を真似て吟じてみる

ここからが本番です。まずは先生が手本を示してくれます。
通常、詩文を4つ(起承転結)〜6つ(句ごと)の小さなパートに分けて吟じてくれます。

その後、生徒全員で一緒に吟じる練習をします。
最初は小さなパートごとに、次に前後半に分けて、そして最後に全体を通して吟じます。

この段階では、先生の吟じ方をよく聞き、できるだけ忠実に真似ることが大切です。音程はもちろん、声の強弱、「間(ま)」の取り方なども出来る範囲で注意深く観察しましょう。

全員で吟じる練習は、初心者にとっては心強い環境です。せっかくなので、出来るだけ大きな声を出しましょう!
周りの声に助けられながら、徐々に自信をつけていくことができます。

5. 個別指導

最後に、一人ずつ立って吟じる練習をします。これは少し緊張するかもしれませんが、舞台度胸を鍛えるのに良い機会です。

吟じた後は、先生からアドバイスをもらいます。
音程や発声の仕方、「間(ま)」の取り方などについて指導を受け、それを踏まえてもう一度吟じる、というサイクルを繰り返します。

個人練習は、自分の課題を明確に認識し、改善していく上で非常に重要です。先生からの直接的なフィードバックを受けることで、自分では気づかなかった点を修正することができます。

ただ、生徒が多いと、個人練習の時間は短くなります。
だからこそ、自分の番は集中して、有意義時間にする心構えが大切です。

また、他の生徒の吟詠を聞くことも大切な学びの機会です(僕はよくうたた寝しそうになりますが…苦笑)

他の人の良い点や改善点を観察し、自分の吟詠に活かしていきましょう(最初は自分で精一杯かと思いますが…)


これらの5つのステップを繰り返し行うことで、少しずつ詩吟の技術を磨いていきます。大会に向けて集中的に練習することもあれば、新しい詩文を軽く練習することもあります。

詩吟の練習は、基本的にはこの流れの繰り返しです。一見単純に見えるかもしれませんが、この中に詩吟の奥深さが詰まっているんです。

初心者の方は、まずはこの流れに慣れることから始めてみてください。
徐々に体が覚えていき、自然と詩吟が上達していくはずです。

最後に:練習の心構えについて

詩吟の練習において、忘れてはいけない重要な点がいくつかあります。

まず、焦らないことです。詩吟は一朝一夕で身につくものではありません。
継続的な練習が大切で、少しずつでも確実に上達していくことを目指しましょう。

次に、楽しむことです。詩吟は単なる技術ではなく、芸術の一つです。
漢詩の世界観を楽しみ、自分なりの解釈や表現を探求する過程を楽しんでください。

最後に、自分の声を大切にすることです。人それぞれ声質は異なります。
先生の声を真似ることも大切ですが、最終的には自分の声の特徴を活かした吟詠を目指しましょう。


今回は詩吟教室での一般的な練習内容を5つのステップでご紹介しました。

  1. 準備運動

  2. 発声練習

  3. 素読(そどく)

  4. 実際に吟じてみる

  5. 個人練習と指導

これらのステップを繰り返し行うことで、詩吟の基本的な技術を身につけていくことができます。各ステップには深い意味があり、それぞれが詩吟の上達に重要な役割を果たしています。

詩吟は奥深い芸術です。技術的な面はもちろん、精神的な面でも多くのことを学べる素晴らしい文化だと思います。ぜひ、この記事を読んでくださった皆さんも、詩吟の世界に触れてみてください。


本日の内容は以下のYouTubeからでも聴けます。
後半では実際に私が日替わりで漢詩を選んで吟じているので、良ければチャンネル登録お願いします♪


以上となります。
今後も一緒に、コツコツと吟道を歩んでいきましょう!

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