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ブリヂストンの2021年12月期業績予想から、自動車業界の先行きが見えてしまうという話。

ブリヂストンの決算発表があり、69年ぶりの赤字という衝撃。

ブリヂストンの決算発表があり、69年ぶり赤字ということで、ニュースになった。

バブル崩壊、リーマンショック、東日本大震災時も黒字を維持していたが、2020年は無理だったということらしい(いかに、2020年12月期の景気が悪かったか、という象徴的な話でもある)。

ブリヂストンの決算をみてみよう

カブタンを見てみると、以下である。

売上高が2019年12月期は3兆5千億円が、2020年12月期は2兆9千9百億円と3兆円を下回った。

結果、2019年12月期は最終損失233億円になっている。

上記はブリヂストン決算説明資料より。

タイヤの売上は、①車の新車向けの需要(自動車・建機メーカー向けに出荷されるタイヤ)と②タイヤ交換用需要(車検等にて交換されるタイヤ)があるのだが、①がものすごく落ち込んでいた。

不景気で新車が売れていないという、トヨタ・日産決算の記事を裏付けるものである。

今日注目したいのは、2021年12月期の売上業績予想数値である。

2021年12月期の業績予想は、売上高3兆円、営業利益2610億円とのこと。

売上の回復がとても弱いことがわかる(実際には、米国子会社売却の影響が1500億円程度※あると思われるが、米国子会社売却を加味しても、売上の回復が弱い)。

※金額米国子会社売却のIRから筆者推定

売上の業績予想数値は、おそらく、ブリヂストンが主要な自動車メーカーからフォーキャスト(長期的な注文情報)を入手した結果の数値と思われるので、根拠のある数字である。タイヤ交換需要も統計データの解析からおそらく正確に予測できている。

結論

ブリヂストン業績予想から、2021年自動車メーカーの自動車出荷予測の傾向がなんとなくわかる。

ブリヂストンの業績予想から判断すると、2021年12月期はおそらく自動車業界は低調である。

そして、車が売れないというのは、世界・日本の景気はまだ弱い、といえる。

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