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「ワクチン」ガイド

『子どもと親のためのワクチン読本 知っておきたい予防接種 最新改訂版 』 母里啓子 / 著

ワクチンについて何か疑問に感じたり新たに知ろうとした時に、おそらくこの方の名前にたどり着く事が多いのではないだろうか。

医学博士で国立公衆衛生院で疫学部感染症室長を務め、きちんとワクチンの被害の面に向き合ってきた人である。

私が初めて母里さんのことを知ったのは、我が子(1998年生まれ)が幼い時にインフルエンザについて調べた時だった。当時(現在も?)インフルエンザにかかることは非常に危ないからワクチンで防ぐことが大事、と、まるで今のコロナと同じような事が言われていた。その必要性や害作用について母里さんの言説を知り、けして「ワクチンではない」と思ったものだった。

恐怖を煽った文句である「インフルエンザ脳症」は、強い解熱剤の扱いが問題だったわけでそもそもワクチン云々ではなく、全く舌の根も乾かぬうちに昨今、時と場を変えてコロナにおいて言われていることには憤りを感じる。「感染を防ぐ」、それが破綻すれば「重症化を防ぐ」、「他人にうつさないために」「小児ほど危険」など、ロジックがまるで同じで焼き直しさえしていない、まったく、姑息なやり方だ。

子どもが生まれると「母子健康手帳」が「交付」される。そして、思考する間もなく予防接種の嵐にたちまち母も(父も)身をさらすことになる。この母里さんの本を片手に持っているくらいで、ようやくバランスがとれるくらいだろう。

本書の冒頭、「はじめに」の最初二行の黒字の部分を紹介しておきたい。

以下引用

 「少々ずぼらなお母さんでだいじょうぶ
    赤ちゃんは微生物やウイルスと出合い、
    病気にかかりながら大きくなるのです」

以上引用終わり
母里啓子(もり ひろこ)  双葉社 / 2019

昨年お亡くなりになった母里さんのご冥福をお祈りしたい。
良い本をありがとうございます。


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