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ベルンシュタインから考える

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ロシアの運動生理学者・ベルンシュタインの考えをまとめています。
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#脊椎動物

#11 ベルンシュタインから考える⑤『動作の起源について』その3

#11 ベルンシュタインから考える⑤『動作の起源について』その3

前々回は生命の誕生について、前回は横紋筋の発達についてでした。

今回は、脊椎動物の進化についてみていきたいと思います。

脊椎動物の進化
横紋筋の出現により、①感覚による調整、②体肢の発達、という2つの進化が起こります。

①感覚による調整については、『運動制御について』で説明した通りです。

高度に発達した動物は、感覚が動作に先立つとされます。
逆に、下等な動物では、動作によって感覚が提供され

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#10 ベルンシュタインから考える④『動作の起源について』その2

#10 ベルンシュタインから考える④『動作の起源について』その2

前回は、生命の誕生から原始的な知能が発達するまでの話でした。

今回は、その後の話です。

横紋筋の発達
原始的な知能の発育に続く大きな進歩として、横紋筋の出現が挙げられます!

横紋筋は、それまで古い筋細胞である平滑筋とは大きく異なる特徴を持っていました。

横紋筋は、ハエや蚊などの羽根が毎秒数百回も羽ばたくように、生命に力強い素早いエンジンを与えました。

これにより、のそのそと動くことしかで

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