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AWS Samurai & AWS Heroになり思うこと〜仕事とコミュニティとプライベート〜

この記事は2022/07/11(月)に開催されました、「ssmonline #24〜沼口さんと愉快なOUTPUT HEROES〜」で発表時に利用した記事となります。
ssmjpの皆様、登壇の機会を頂戴し、ありがとうございます。

自己紹介

改めまして、織田 繁(@OutputSeq)です。
お仕事は新人から金融業界でDWH・バッチ処理を担当しており、3年前に転部をしてからAWS周辺のインフラ管理・教育を担当しています。
コミュニティではJAWS-UGで支部・事務局運営をやりながら、大きなイベントを3つ運営をさせて頂きました。

2022年07月からは育児休暇を取って、仕事・コミュニティの活動を抑えて育児を主体に活動しています。そんな私ですが、AWS Samurai 2021、AWS Community Heroになることが出来ました。

AWS Samurai 2021


AWS Community Hero

どうやってAWS Samurai & AWS Heroになれるの?

AWS Samurai & AWS Heroになってから「どうすれば、AWS Samurai や AWS Heroになれますか?」と数人から質問を頂きましたので、このセッションでは私が考えるAWS Samurai & AWS Heroの成り方の1つを整理したいと思います。私が考えた成り方であり、公式でも何でもないので悪しからず。

そしてお断りとして、AWS Samurai & AWS Heroは「コミュニティーのアワードです」ということです。お仕事関係で

  • Aさん「Amazon SageMakerでのハイパーパラメータの相談したいのですが、・・・え、SageMaker知らない?AWS Samurai & AWS Heroのなのに?」

  • Bさん「ウチの社内で勉強会してよ、好きなんでしょ、コミュニティ活動・・・え、やらない?外でやってて、なぜウチではやってくれないの?AWS Samurai & AWS Heroのなのに?」

  • Cさん「AWSから評価を受けるぐらい、日本でも指折りのAWS知識をお持ちと存じます、そのような方にこの案件を対応して頂きたく。・・・え?AWS知識があるわけじゃないの?AWS Samurai & AWS Heroなのに?」

などご連絡を頂くこともありましたが、AWS Samurai&AWS Heroの定義が拡大解釈されていることが多いので、改めて定義を確認してみましょう。

AWS Samurai とは?

AWS SamuraiとはJAWS-UGの活動への卓越した貢献、JAWS-UGやAWSクラウドの認知度の向上に寄与した人を表彰する制度です。

https://note.com/s_numaguchi/n/n8f11b0cca301

AWS Community Heroとは?

AWS コミュニティヒーローは、熱心な AWS 愛好家です。豊富な知識を生かし、幅広い媒体を通じて AWS についてのあらゆる内容を他の人に教えています。AWS プラットフォームについての知識を広めるための幅広い取り組みは、それぞれの地域のコミュニティに大きな影響を与えています。

https://aws.amazon.com/jp/developer/community/heroes/

私自身は何かAWS技術に特化している訳でも無いです。多少はAWS知識はありますが、コミュニティへの愛情と貢献で得たアワードと私は考えています。

どれぐらい頑張ればAWS Samurai & AWS Heroになれるの?

これもあまりコミュニティを知らないと思われる方から質問されることですが、頑張ればAWS Samurai & AWS Heroに成れる訳でもないです、明確な基準があるモノでもないですし、上述したAWS Samurai & AWS Heroの定義にあるようにコミュニティへの貢献やAWSクラウド認知度の向上のお手伝いが必要になってきます。

頑張りの一つの基準として、時間で言えば、ざっくりですが、イベント準備のピーク時は
・平日は4h/day
・休日は8h/day
を費やしていました。
AWS Samurai & AWS Heroに成った後に何を求めるか次第ですが、「AWS Samurai & AWS Heroに成ること"だけ"」を目標としてやり続けるのは、バーンアウトする可能性が高いので私はオススメは出来ません。

「狙うな」という話ではなく、それだけを目標にするのは気力が持たない可能性がある。ということです。何か皆さんが使える技能・知識・時間を無理なく、好きだからという理由を持って、コミュニティに対して貢献頂ければ、アワードを授与する可能性があるかと考えます。

基本的には人は”怠惰”だと私は考えています

・忙しい
・AWSの技術要素が難しい
・期待した評価を得れない
・「コミュニティ活動よりXXをやるべきだ。」と周囲から言われる

これらの状況下では、コミュニティ活動の継続を否定する言葉が自分自身の中で生まれます。

「こんなことやっている場合じゃないよな。。。」

優先順位がコミュニティ活動よりも上回るモノが出るのは当然です。なので、趣味の一つぐらいで他に気分転換があるモノがある方が、継続が出来ると思います。

では、私が継続できた理由はなんでしょうか。

継続の理由

私がAWS Samurai & AWS Heroになる前は「AWS Heroには成れないけど、Samuraiは大きなイベントの実行委員長を経験したり、初心者支部運営を続けていれば成れるかな?成れるといいな。」という考えでいました。

私がイメージをしていたAWS Heroは
・0->1を作れる人
・開拓者
・夢&妄想を形にする人
・問題を解決する突破力がある人
・RPGゲームでいう勇者・戦士など、チカラで語る人
であり、私のタイプとは異なるものです

私は
・10->100を作る人
・サポーター
・ルールを制定/メンテナンスをする人
・例外を潰し、快適な運用を促す人
・RPGゲームでいう補助系の道具・魔法を使う人
というサポートタイプですので、Heroになるタイプとは考えておりませんでした。

イベント運営をやっているとお互いが支え合うチーム作業が必要となります。イベント運営の中でチームメンバーに頼って頂き・私も頼ることが出来た状況が自分のタイプとあっていたので、継続できたと考えます。

もし一人で黙々と作業したいタイプの方であれば、例えばですが、OSSでプロダクトを公開、技術をブログでシェアするという考えもありだと考えます。
Heroは"Community Hero"だけではなく、"Container Heroes", "Data Heroes", "DevTools Heroes", "IoT Heroes","Machine Learning Heroes","Serverless Heroes"があります。

Taker? or Giver? or Matcher?

・Taker(奪う人)
・Giver (与える人)
・Matcher(奪う分と与える分(ギブアンドテイク)のバランスを取る人)

とタイプがありますが、AWS Samurai & AWS Heroの方々はGiver(与える人)です。ブログ、イベント、OSS、講演、様々なアウトプットを行い、時間・お金・精神を浪費して、時にはバーンアウトしてしまいそうな"痛み"を伴いますが、それ以上にGiver (与える人)であることに誇り・喜びを持ち、”痛み”以上の"学び"を得るのが、Heroなのだと感じます。

JAWS PANKRATION 2021で登壇されたHeroの方からイベント中に以下Slackがありました。

thank you Shun and Jaws group for this. Amazing organization by all, and this as me having run many community days I know the pain!

ShunとJawsグループの皆さん、ありがとうございました。私は何度もコミュニティデイを走ったことがあるので、その痛みはよくわかります。

「あー、やっぱり海外のHeroの方も"痛み"を感じているのか、それでもやり続けるんだろうなぁ、それだけの魅力がコミュニティにはあるんだな」と感動したコメントでした。

ではSamurai & Heroに成れない人は"痛み"が足りないのか?

そうではないと思います。一番は「アウトプットしないのは知的な便秘」とあるように、アウトプットをブログ、イベント、OSS、講演、様々な形で蓄積し、他者が認識できるカタチで伝えることが必要です、もちろんリアルタイムで参加していない人もいるので、アーカイブなどで幅広く見て頂くことが必要です、纏めると”セルフプロモーション”とでも言うのでしょうか。

"痛み"を経て、”学び”を得て、その経験を他者へ伝える。

おそらく、”他者に伝える”が足りないのだと考えます。

AWS Heroはグローバルプログラムです。同じグローバルプログラムであるAWS Community Buildersでは参加者のアウトプットを登録するサイトがあり、収集する情報は以下となります。
・アウトプット種類(ブログ、イベント、OSS、講演、etc)
・カテゴリ(Container、Security、Serverless、etc)
・日付
・リンク
・影響の人数
・説明

このような他者から分かるエビデンスを見せるべき人がいつでも見えるカタチにしておくことが必要かと考えます。
特にグローバルプログラムは海外の方が評価すると思うので、評価者が日本語を読めないと考えるとアウトプットの数、影響の数が重要かと考えます。

それもあって、AWS Community Heroの紹介記事には数字を強調してアップしています。


ではアウトプットを継続するためには?

この後の沼口さんのセッション「気持ちよいアウトプットをするためには!(仮)」できっとお話頂けるかと思いますので、沼口さんにバトンをお渡ししたいと思います。

Samurai & Heroになりどういう影響を受けた?

■沢山の"おめでとう"を頂けた

TwitterやFacebookなどで多くの方に"おめでとう"を言って頂けたのが、一番嬉しく・実感を感じた時です。愛情で運営をしてきたコミュニティに祝って頂くことがやはり一番良かったことかと感じます。

オフライン開催であったAWS Summit 2019に1人で参加して、コミュニティの盛り上がりに”寂しさ”・”悔しさ”で泣いてた人がAWS Community Heroになれるという、エモい話が体験できるコミュニティ運営って良くね?

■認知されるようになった。

上述したように想定外のお話を頂くことはありますが、しかしそれ以上にビジネス・コミュニティでAWS Samurai& AWS HeroとしてAWS関連・コミュニティ関連の相談を頂くことが増えました。それを持って仕事の方向性や今後進みたい道も見えてきたと感じます。

■Heroとしての登壇機会が増える。

このssmonlineもですが、Heroとして、登壇するチャンスはre:inventやAWS Community Daysなどでも可能性があります。色々な場に立てるチャンスがあるのは素晴らしいメリットであると思っています。

育児期間中の今後として

基本的には私は時間を費やして、コミュニティに貢献をしてきた人です。冒頭でも言いましたが育児が始まり、ビジネス・プライベート・コミュニティの時間が著しく無くなりました。新しいアウトプットの仕方を模索していく必要があると考えています。

しかし、まだ生後0ヶ月なので、しばらくは育児中心で楽しんでおこうかとも思います。

ちなみに今の24時間のスケジュールはこんな感じです。日付や曜日が全く関係なくなった状況で、このスケジュールだけで動いています。
・3時間ごとにミルク・授乳
・ランダムで多ければ10分に一度起こるオムツ替え
で気が付けば1日が終わっていることが多いです。

シフト体制でなんとかやっていけていますが、ワンオペ育児とか無理やね。

感謝

最後に、一緒にJAWS-UGイベントをやってきた戦友である、AWS Samurai & AWS Community Heroの吉江さん・山口さんに続けれことが一番の嬉しく感じております。またAWSの沼口さん・亀田さんにも多くの支援を頂き助けて頂きました。ご協力ありがとうございました。

育児が落ち着いたらオフラインイベント、アウトプット、打ち上げやりたい、肉食いたい!


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