中高生のための就職ガイダンス「レベルに合った仕事をしよう」
レベルに合った仕事をしよう
仕事をする上で、自分の強みや能力を的確に知っておくことは重要なことです。
人と仕事の間には、それぞれのレベルに応じて、需要と供給が存在します。
つまり、
① Aレベルの仕事にはAレベルの人
② Bレベルの人にはBレベルの仕事
といったことです。
「仕事のレベル」とは、仕事の貴賤ではありません。
「職業に貴賤なし」という言葉があります。
職業によって内容や待遇に違いはあっても、「この仕事だから偉い」「あの職業は劣っている」とはいえないことを表しています。
職業に貴賤なく、儲け方に貴賤ありです。
お天道様に恥ずかしくない仕事をしなければなりません。
そこで、自分はどのレベルか、よく見極めることが大事になります。
自分の能力を過小評価する必要はありません。
大きく見せようとすることも避けた方が良いでしょう。
後に対応しきれない状況を招きかねません。
勿論、何があってもやって見せるといった、自分の可能性に挑戦したいといった気構えを、しっかり持っている場合は、その限りではありません。
要は、高望みすることなく、卑下することもなく、自分を生かし切れる仕事を見つけたいものです。
「人のレベル」の主な決め手は「知識と経験量」でしようか。
知識偏重ではいけませんが、知識は大事です。
バケツの水は、いっぱいに満たさないとあふれません。
同じように、知識を満たさないと、知恵も創造力も生まれません。
経験量とは、仕事からどれだけのものを吸収できたかといったことであり、これこそがキャリア形成といえるものです。
仕事を覚えることで自分も成長することで、ただ単に仕事がこなせるようになったということではありません。
つまりは、日常の仕事をする中で、専門性(知識、技能、技術、情報の蓄積、ノウハウなど)を、どの程度高められるかどうかです。
人にはどうしても、得意な分野、好きな分野と、苦手な分野、嫌いな分野があります。
得意な分野を仕事としたいのは、誰もが思うことでしよう。
だが、自分のレベルを客観的に見ることなく、「周囲が理解してくれない」と他人のせいにしていると、本当の自分を知る機会をなくします。
結果として、天職さがしのために転職を繰り返すことになります。
それは、本当の意味での天職探しとはなりません。
世の中には、「私はこうして・・・」といった類の、転職成功例の本があります。
「アルムナイ採用」といって、元社員を再雇用する制度もありますが、それとて、キャリア形成のできている人材であればこそです。
それらはまだ、ほんの一握りの人で、特別な人。
特別の人だから転職が成功し、マスコミも取り上げるのです。
特別な人を見て、「私もそんな生き方をしたい・・・」 と思うのは危険な考えです。
自分は普通の人。
自分に相性の良い仕事をしていけば、それがいつしか自分の天職になり、キャリアアップへとつながります。
天職発見とは、そういうことではないでしようか。
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