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中高生のための就職ガイダンス「逃げては解決にならない」

逃げては解決にならない
 
人はだれでも、悪いもの、悪いことには敏感に反応します。
いいものも与えられているのに、そちらには眼を向けず、あるいは気がつかず、悪いものだけを見て「避けて通りたい」と、つい悪魔のささやきにそそのかされてしまいます。
「隣の芝生は青く見える」ということです。
 
そこでカールブッセの詩のごとく、「山のあなたの空遠く」に幸いがあるように見え、「こっちの方が自分に合っている」となります。
しかし、別の「幸い」を求めて辞めた人は、たいてい期待が外れて幻滅し、前よりもっと大きな辛さを味わうことになります。
そこでさらに次の「幸い」を求めれば、もう立派な転職癖ができあがります。
 
その時その場への適応意欲を持たないと、転々として安住の地が無くなります。
転じるたびに、ますます社会に適応できにくくなります。
 
人生に逃げる場所はありません。
逃ければ逃げるほど、ますます追い詰められます。
 
現状からの逃避がもっとも安易な解決方法ですが、その結果は打開ではなく一時避難であり、やがて行き詰り状態となります。
 
逃避の願望が頭をもたげてきたそのときは、あなたが置かれている状況が問題なのではなく、それに対するあなたの心の姿勢が問題なのです。
「人生は考え方次第」というのは、そういうことです。
将来の目標、主体的な姿勢をハッキリ確立していれば、たいていの出来事は消化吸収できるはすです。
 
人生というパッケージには、いいものも悪いものも、ともに入っています。
このパッケージから、悪いものだけを捨てることはできないのです。
 
阪急グループ創始者である小林一三氏の、こんな言葉が残っています。
 
 下足番を命じられたら、日本一の下足番になって見ろ。
 そうしたら、誰も君を下足番にしてはおかぬ。


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