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中高生のための就職ガイダンス「デジタルでなくアナログで」

デジタルでなくアナログで
 
仕事選びは、結婚相手を選ぶのに似ています。
「この人は私と合うか、合わないか?」といったデジタル思考では、なかなかよい相手に巡りあうことができせん。
「この人に合わせられるか、合わせられないか?」といったアナログ思考でいると、きっとチャンスをつかむことができます。
 
恋愛にあるとき、相手への思いは非日常であり、「好き」や「憧れ」だけで一緒にいられます。
お互いに嫌いな分部は見なくてよいし、見ようとしません。
 
結婚生活は、具体的な日常生活です。
そこでは「好き」という気持ちや「憧れ」だけでは、全てがうまくいくとは限りません。
一緒に暮らしてみると、お互いに今まで見えなかった部分も見えてきます。
相手のいやな部分も受け入れなければ、平和な家庭はつくれません。

就活の必須、適職探しの一手段として「自己分析」があります。
しかし、自分がどんな仕事に向いているのかは、実際にその仕事をしてみないと、本当のことは分かりません。
どんな会社なのかだって、実際に入社して働き始めないと、本当のことは分かりません。
 
やってみないと分からないことを、やってみないうちから考えて、選ばなければならないのたから、限界があるのが当たり前なのです。

学生にとって、仕事選び、会社選びは「畳の上の水泳」なのです。

どんなに自己分析し適職探しをしても、入社前に仕事のすべて、会社のすべてを知るのは不可能ですから、「想像しすぎない」ことであり「期待しすぎない」ことです。
もちろん、想像し、期待することは必要ですが、「しすぎない」ことです。
 
決めつけると「こんなはずではなかったのに・・・」となり、現実とのギャップに悩むことになります。
 
様々な情報を仕入れて、頭で整理して、納得して会社を決め仕事を決めたつもりになっても、それがすべてだと決めつけないことです。
自分でもどっちつかずのまま、時には妥協しつつ、迷いながら働いてみる、それがリアルな仕事なのです。
 
仕事では、やってみないと分からないこと、やってみて初めて分かることが多くあります。
やってみて想像と現実との距離か分かってきます。
だから私は、60%の想像と期待でスタートすることを勧めます。

許容範囲を広く持ってスタートするのです。
会社選びは「デジタルでなくアナログで」とは、そういうことです。
 
 
※畳の上の水泳とは?
畳の上でいくら水泳の練習をしても、実際に水の中で泳げるようにはならない。
理論はもっともらしくても、実地の経験を積んでいないので、まるで役に立たないことのたとえ。

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