愛と幻想のファシズム 村上龍

YouTubeで紹介されていて、知った作品。
これの前に読んだコインロッカーベイビーズは、あまり面白さがわからなかったが、これはめちゃくちゃ面白かった。

まず、1000ページを超える作品で、世界観がすごかった。読んでいるうちに、著者の知識と想像性に圧倒された。
あらすじとしては、鈴原冬二というハンターが、ゼロという人物に出会うところから始まる。
初対面から間も無く、殺そうとしたり、お互いが女性を巡り合ったりするうちに、日本の革命という使命を持って進んでいく。
実際のテロや、世界各国の経済情勢の変化など、見たことないのに納得してしまう充実感があった。

あまり村上龍の作品を読んだことはないが、これは1番好きな部類だと思う。
ファシズムが悪く言われ教えられることが多いが、結局今の時代でも、ロシアのプーチンや中国があり、完全にダメということもない気もする。

そして、この作品で描かれているように、世界的な平和というものは、力を持った国の思惑通りに進んでいくので、結局闘うしかないのだ、ということを改めて考えた。

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