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オフラインエディターとはどんな職業なのか?

こんにちは、オフラインエディターのしげぞうです。



今回はぼくの肩書きでもあるオフラインエディターについてまとめてみました。


「映像を編集するひと」みたいのはなんとなく想像できると思いますが、もう少し詳しくお伝えできたらなと思います。

TV-CMやWEB-CMなどのワークフローを前提とした説明になります。



オフラインエディターはどんな仕事をしているのか?

結論からお伝えすると、オフラインエディターは映像全体の構成を作るひと、というのがしっくりくる表現だと思います。

まず、CMができるまでのフローを細分化していくと「オフライン編集」というセクションがあります。ここでは「構成を作る編集」がおこなわれ、クオリティーをあげることよりも、全体をカタチにすることに注力します。

なぜかというと…。

CMではオフライン編集のあとに、完パケに向けてクオリティーを上げるセクションが別にあるからです。このセクションを「オフライン」に対して、「オンライン」と呼んだりします。そのオンライン作業を経て世の中に初めてCMが公開されます。

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なので、オフラインエディターが編集した作品は「そのまま」世にはでません。オフライン編集したあとに、カラグレで色の演出が加わり、オンライン編集で合成、消し物、エフェクトが足され、MAで整音されたものが世の中にでます。

この点が、オフライン編集で「構成をつくること」に注力する理由になります。完パケに向けて今後の課題点をはっきりさせる編集、とも言えるかもしれません。



どういう編集をしているのか

では実際どんな編集をしているかというと…

オフライン編集 一例▼
「1カット目の長さはこれくらいにしよう」
「5カット目の演技は6回撮影した中で3回目がいい」
「カットの順番入れ替えたらどうみえるか」

みたいな感じのトライ&エラーです。

CMは同じカットを1回しか撮影しないということはあまりないです。役者さんに真面目、笑顔、しゃべる、しゃべらないみたいな演技違いを何度かしてもらいます。そうなると当然そのカットの「1番いい使いの長さ」が変わってきます。しゃべらないと1秒だけどしゃべると2秒は欲しいみたいな。

ベストを目指す中で、構成違い、ナレーション違い、音楽違い、みたいな感じでタイプ数が枝分かれ的に多くなる時もあります。

そのタイプ数の把握、整理整頓もオフラインエディターの大切な仕事の1つです。

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オフライン編集が終わったらどうするか

オフラインエディターの役目は構成を作るところまでです。そのあとは冒頭でも触れた仕上げのプロたちがクオリティーを上げ、完パケとなります。

なので、仕上げのプロたちに「構成がこうなりましたー」っていうデータを渡すまでがオフラインエディターの仕事です。

こんなデータ出すよ 具体例▼
「このカットのここから〜ここまで使ってます」
「120%ズームしてます」
「これとこれを合成してます」

なぜこのようなデータを出すかというと、各セクションで使うソフトが違うからです。たとえば、オフラインではPremiere、グレーディングはResolve、MAはPro Tools、オンラインはFlameみたいな感じです。

edlのコピー

全員が1つのソフトを使えばプロジェクトを渡せばいいかもしれませんが、なかなか現状だと難しいです。興味あるひとは各セクションのソフトがどんなことに向いているか調べると面白いと思います。


モーショングラフィックスでもオフライン編集をしたほうがいい

ちなみに、モーショングラフィックスでも同じ様にオフライン編集をしたほうがいいと思います。

1カット目から全力で詰めていくことはあまりオススメしません。ちゃんと最後までつないで、全体の構成を俯瞰で確認したほうがいいと思います。めっちゃ全力で詰めてやっぱりそのカットいらないな…ってなったら悲しいですもんね。

結果としてオフライン編集をやることで時短&クオリティアップに繋がると思います。

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まとめ

オフラインエディターの仕事はざっくりこんな感じです。少しでもオフラインエディターという仕事が伝われば嬉しく思います!

この次はオフラインエディターは撮影現場で編集することがあるよ、という話しにしようと思います。お楽しみに!

それではみなさま、さよならー。



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ありがとうございます!家族でケーキを食べたいと思います!