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災害におけるアレルギー疾患の対応(その8)

東日本大震災の避難所で実際に起きた事例と繰り返さないための工夫

図1、2は東日本大震災で実際にあった事例とその対応について記載したものです。

ご紹介しているパンフレットは、厚労科研「大規模災害時におけるアレルギー疾患患者の問題の把握とその解決に向けた研究」において、アレルギーのお持ちの方とそのご家族、行政、災害医療従事者に行ったアンケート調査に基づいて作成しています。

今回の調査の中で、アレルギーをお持ちの方と行政の間で認識にギャップがあることがわかりました。たとえば避難所では、皮膚が悪化して困った方が多数いましたが、行政の方へ災害時にアレルギー対応に関して困ったことは何かと尋ねると、皮膚の悪化と回答した自治体は少数でした。

そこでこのパンフでは、アレルギーをお持ちの方とその保護者、ならびに避難所を運営する行政の双方の視点から、実際の事例について望ましい対応について記載しました。それによってアレルギーをお持ちの方々と行政とのギャップを少しでも埋めたいと考えました。

多数の事例が候補になりましたが、ここでは基本的な考え方が伝わるものに厳選しました。アレルギーに対する無理解、偏見からくる残念な対応もあったようです。行政には、アレルギー疾患をお持ちの方々は災害時には「要配慮者」であり、行政が対応すべき方々であることをまず認識していただきたいと思います。またわれわれアレルギー専門医も日頃から啓発活動をもっと行うべきだと考えます。

図1
図2

ぜひとも事例をじっくりご覧ください

↓アレルギーポータルの災害時の対応のリンクです

以上です

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