新型コロナウイルス感染症の重症度分類の問題点

 まず東京都の約1年間の新規陽性者数、死亡者数、重症者数をお示しします。このグラフを見て不思議に思いませんか?

 デルタ株優勢期(第5波)とオミクロン株優勢期(第6波)を比較すると、新規陽性者数は後者の期間で圧倒的に多く、そのために重症化しにくいと言われるオミクロン株でも死亡者数が多くなっています。その割には重症者数が少なすぎるように見えませんか?

 これは、今の重症度分類が重症度を正確に反映していないためと思われます。死亡者の多くの方が、軽症〜中等症に分類されていることが示唆されます。これでは重症度が過小評価されかねません。

 オミクロン株は、以前の株より肺炎を起こしにくいとされていますが、今の重症度分類は肺炎・呼吸不全の程度が主な基準となっていますので、他の症状で亡くなった方も軽症や中等症に分類されている可能性があります。

 そろそろ重症度分類を見直すべき時期なのかもしれません。しかし、デルタオミクロンは、まるで異なるウイルスではないかと思うほどの変化ですね。

 グラフのデータは下記ホームページから取っています。

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