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社会人3年目の現在地

3年目の春

2022年4月1日、今年度の仕事始めの朝は仙台行きのフライトで迎えることとなった。

新幹線不通のために溢れかえったビジネスマンの中に混じる意外な数の観光客の群れ、機内に響き渡る鬼滅の刃のキャラクターのアナウンスに、「なんか調子狂うなぁ」などとぼやいているうちに飛行機は離陸。

気を取り直して持ち込んだ新書を手に取り読み始めると、ほどなくして機体が揺れ始めた。どうやら羽田の上空で乱気流に巻き込まれたらしい。

乗り物酔いの激しい小生、無事死亡。

白目をひん剥きながらも何とか目的地に到着し、「波乱の一年になりそうだな…」なんてぼんやり考えながら、青ざめた表情で空港に降り立った。

充実の2年目秋冬

2年目の一年間を振り返ると、乱気流以上に目の回るような忙しい日々だった。それでも充実したいい1年だったように思う。

入社1年目から長くかかわっていた事業承継案件を、非常に厳しい交渉プロセスを経ながらも、先輩のサポートを得つつ最後は主体的に対応しきって成約に至ったのが昨年の9月。

数十年の会社の歴史、オーナーさんの人生にとって一つの節目に立ち会えた感慨、そして心からの感謝を伝えていただき、初めて仕事のやりがいを感じた得も言われぬ幸福感を、後生忘れることはないだろう。

また、社内の体制が大きく変わっていく中で、所属部署が独立した機能として存続するかどうかが危ぶまれた時期があった。
自分が足を引っ張ってなるものかという危機感から独り立ちを強く望み、目標を公言し、人の仕事を奪うくらいの勢いで積極的に成長機会を求めてきた。
入社以来の対コロナ厳戒態勢が徐々に緩和されて社内の人たちとの交流が増えたことも相まって、仕事に対する姿勢・意欲といった部分をいままで以上に認めてもらえるようになり、信頼して多くの仕事を任せてもらえるようにもなったと思う。

こうして、やりがいを知ってしまったこと、機会や周囲との人間関係に恵まれたことで、常に高いモチベーションを保ちながら自律的な姿勢で仕事に向き合い、経験が蓄積されていく中で、とくにこの半年くらい、一人で判断・対処できる領域が着実に拡大していくのが手に取るようにわかった。

これくらいできて当たり前

いままでできなかったことができるようになって、成長を感じることはとても嬉しいし、この調子で力を伸ばしていけそうな気持ちでいた。

一方で、最近はどこか現状に甘んじている自分がいるような気もしている。

確かに、仕事を通してスキルや人間的な要素で成長した部分もあった。

しかし、それ以上にいえることは、幸運にも自分の強み・長所を発揮しやすい環境に恵まれ、求められている役割を徐々に理解する中でその強みの活かし方を見出し、順応できるようになったに過ぎないのではないか、ということだった。

そもそも仕事の上での成長といったって、最初の1、2年は仕事を覚え、慣れるということが大部分を占めているものだとも思う。

しかしどうも、仕事の内容や環境が変わっただけで、学生時代に取り組んできたような活動と比較して、リーダーシップが飛躍的に発展したとも思えない。

少し嫌味っぽい言い方をするなら、(あくまで環境に恵まれたという前提ではあるが、)正直これくらい自分ならできて当然の範疇なのだと思う。

ちょうど今朝、そんなことをはっと気づかされ、「今のままだといずれ伸び悩み、頭打ちがくるな」と危機感を覚えた。

どんな状況でも最適解を導き出せるように

改めて自分自身の強みを振り返るため、就活時に行ったストレングスファインダーを見返してみると、いまの仕事との親和性が非常に高いように思う。
(最近まで後輩がいなかったので、「成長促進」はあまり活かせていなかったかな笑)

クライアントの想いに寄り添いつつ(共感性)、責任をもって案件を推進していかなければならないし(責任感)、(自分で言うのもなんだが…)物腰の柔らかい姿勢・人柄の良さから信頼してもらいやすい部分があるようで(親密性)、関係当事者間の複雑な利害関係を調整していく過程で、円滑なコミュニケーションを仲立ちすることが比較的得意なようにも思う。

何よりも、学習欲という点でいうと、地道な努力・反復のプロセスを楽しんでいける才能は変人級だと思うし、一度経験し乗り越えたことであれば、次に似たような状況が起きたときも確実に対処できる学習能力・再現性の高さは備えていると、僭越ながら自負している。
言ってしまえば、経験さえ積めば勝手に伸びるタイプなのだと思う。

しかしどうも、いま置かれた環境、与えられた役割に特化して、自らの力を伸ばそうと凝りすぎてしまうきらいがある。
そしてそこから新しい環境に移った途端に、人見知りも相まって大人しくなり、頭も追いつかず、力を発揮できなくなる事象が多々あったような・・・

堅実さの反面、環境の変化に弱く、時代の流れの中で、風が吹けば軽々吹っ飛んでいきそうな脆さをはらんでいるような・・・


だが、仕事に限らずこれから先の人生はきっと、あらゆる問題解決の連続なのだろう。
それも抜き打ちの復習テストばかりではなくて、予習する隙すらも与えてもらえないかもしれない。

だから、これまで取り組み学んできたことを引き続き実践していくことを大事にしつつも、経験したことのない困難に直面したときどうすれば解決していくことができるのか、自分なりの枠組み・フレームワークを構築し、どんな状況でも最適解を導き出せるよう足掻いていかねばならないように思う。


そのために、いまの仕事に向き合う中では改めて、経験したことのない業務・役割に積極的に挑戦していくことを第一の行動指針としつつ、知識・経験を単に蓄積するだけでなく、それをどんな状況でどう応用していけそうかを探求・一般化し、知見・ノウハウに昇華していく姿勢を大切にする。

また、普段仕事では触れないような知識を深めてみたり、できるだけ馴染みのないコミュニティに飛び込んで何か協働してみたりして、知性や行動力・リーダーシップを磨いていく機会も求めていく。


正直、具体的な目標とはいえないけれど、そういったことを意識して、思いついたことから始めていけたらいいな。

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