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大坂城石垣石切り飛びこし丁場跡及び小海残石群 風景印と記念碑

 香川県土庄町とのしょうちょうにある北浦きたうら郵便局の風景印には「大坂城石垣石切り飛びこし丁場跡及び小海残石群」と書かれている石碑が描かれています。

 大坂城の石垣、海を越えて運んできたのですね。

大坂城の再建

 豊臣秀吉によって1583年(天正11年)から築城された大坂城ですが、この石碑が語る大坂城の石は、1614年(慶長14年)の大坂夏の陣で落城し徹底的に破壊されたのち、1619年(元和5年)に徳川秀忠が諸大名に再建を命じた際の花崗岩の石切丁場(丁場とは作業現場の意味)を表しています。

 土庄町の位置する小豆島しょうどしまを含む瀬戸内海の島々は石垣に適した花崗岩の産地で、船での輸送にも適していました。小豆島では7つの大名が石切を行っており、記念碑のあった小海おみ地区では肥後の細川家が入っていたようです。

 「飛びこし」というのは丁場の名前で、小豆島にはこのほかにもたくさんの石切丁場がありました。「小海おみ残石群」は丁場で切り出されたものの運ばれなかった「残念石」とも呼ばれている石が放置されたものですが、初めからこの場所に並べられていたわけではなく、明治になって運ばれたそうです。

 「大坂城石垣石切り飛びこし丁場跡及び小海残石群」1971年(昭和46年)に香川県の史跡に指定されています。


記念碑の地図

記念碑は、道の駅大坂城残石記念公園にあります。「残石記念館」もありますので、見学されるのも良いでしょう。


碑文

大坂城石垣石切り飛びこし丁場跡及び小海残石群


北浦郵便局

 風景印は郵便局で押してもらえる絵入りの特別な消印で、色は赤茶色です。郵便窓口に「風景印を押して出してください」とお願いすれば、差し出す手紙やはがきに押してもらえます。また、63円以上の切手を貼ったカードなどに押してもらえます。その場合、差し出さずに持ち帰ることができます。

 風景印は1983年(昭和58年)1月10日から使用開始されたものです。郵便窓口は平日のみの営業です。


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