生田春月「故郷の唄」 風景印と記念碑
鳥取県米子市にある淀江郵便局の風景印には生田春月の詩「故郷の唄」を記した碑が描かれています。
生田春月(1892 - 1930)
生田春月は鳥取県米子市道笑町に生まれました。生家は造酒屋でしたが破産で各地を流浪。17歳の時に上京して生田長江(1882-1936)の書生となり、ドイツ語を学びました。
浪漫的、虚無的な詩風で、詩集『霊魂の秋』(1917)と『感傷の春』(1918)が代表作です。ドイツの詩人ハイネ(1797-1856)の翻訳でも功績がありました。39歳の時に船から投身して生涯を終えました。
淀江町は2005年に米子市と合併した町で、米子中心地からは東方に位置している交通の要所でした。春月の両親の出身地であり、自身も奉公していた商家に住み込んでいたそうです。
記念碑の地図
生田春月の文学碑は米子市淀江町福岡にある「上淀白鳳の丘展示館」のエントランス前にありますが、当初は淀江中央公民館にあったそうです。展示館には風景印になっているもう一つの題材「石馬の埴輪」も展示されています。
碑文
碑文は生田春月の詩「故郷の唄」の一節がとられています。曲も付けられており、流行歌だったようです。
淀江郵便局
風景印は郵便窓口で郵便物を差し出す時に押してもらえる赤茶色の絵入りの消印です。郵便窓口に「風景印を押して出してください」とお願いすれば、差し出す手紙やはがきに押してもらうことができます。また、63円以上の切手を貼ったカードなどに押してもらって差し出さずに持ち帰る(記念押印)こともできます。
風景印は1975年(昭和50年)9月1日から使用開始されたものです。郵便窓口は平日のみの営業です。
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