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天皇陛下御歌碑 風景印と記念碑

 福島県会津若松市にある若松赤井わかまつあかい郵便局の風景印には昭和天皇の御歌碑(みうたひ)が描かれています。

赤井谷地湿原

 赤井谷地湿原は猪苗代湖西側にある天然記念物に指定されている場所で、水分を多く含んだ泥炭地により寒冷地の環境を維持しているため亜寒帯の植生が見られることが特徴です。赤井谷地沼野植物群落(あかいやちしょうやしょくぶつぐんらく)というのが天然記念物としての名称です。

 昭和36年に昭和天皇皇后両陛下が訪問され、ここが最南端の分布地であるホロムイイチゴ(幌向苺)を観察、昭和37年の歌会始で詠まれた御歌が碑に刻まれています。

記念碑の地図

 歌碑はなかなか分かりにくい場所にあります。湿原(中には入れません)の北側の道路に案内板があるようです。


碑文

御製
雨はれし 水苔原に枯れのこる
ほろむいいちご 見たるよろこび
侍従入江相政謹書

昭和36年初秋御来県になった天皇皇后両陛下は、
特にこの地において高湿原植物とその生態についてご観察になった。
その日、両陛下は、にわか雨にお濡れになりながらも、
枯れ残るホロムイチゴやホロムイソウをお探しになった。
この折のことを昭和37年元旦に御歌として
美しくお詠み下さったことは、感激に堪えない。
ここに会津生物同好会諸氏の発起により建碑して、
御来県を記念すると共に、永く赤井谷地を賛えるものである。

昭和37年12月 福島県知事 佐藤善一朗 撰

https://aiduwakamatu.bufsiz.jp/aidu-bosin/takizawa-etc/kowasimizu/kowasimizu.htm

若松赤井郵便局

 風景印は郵便窓口で郵便物を差し出す時に押してもらえる赤茶色の絵入りの消印です。郵便窓口に「風景印を押して出してください」とお願いすれば、差し出す手紙やはがきに押してもらうことができます。また、63円以上の切手を貼ったカードなどに押してもらって差し出さずに持ち帰る(記念押印)こともできます。
 風景印は1985年(昭和60年)3月23日から使用開始されたものです。郵便窓口は平日のみの営業です。

天皇陛下御歌碑、天然記念物・赤井谷地のエゾリンドウ、磐梯山


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