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日本中央標準時子午線最北地の塔 風景印と記念碑

 京都府京丹後市の網野あみの郵便局の風景印には最北子午線塔(日本中央標準時子午線最北地の塔)が描かれています。

子午線とは

 子午線は、地球上の北極と南極を通る大円のことで、赤道とは直角に交わります。つまり経度が同じところを結ぶ経線と同じ意味です。子午線の「子」や「午」は十二支を使った方角を意味しており、「子」が北で「午」が南を表します。

 この定義ですと子午線というのは南北を結ぶだけですので、赤道とは違い、どこにでも存在できるのですが、日本で「子午線」というときは、「中央標準時子午線」という東経135度の経線を指すことが普通です。「中央標準時」というのは世界標準時(東経・西経0度の地点でのグリニッジ標準時)から9時間早い時刻を指し、日本の標準時を東経135度の場所での時刻として定義しました。

 中央標準時子午線を通る兵庫県明石市は、「子午線のまち」として有名ですが、この子午線が通る場所を示すモニュメント類は明石市以外にもたくさんあり、京丹後市の「最北子午線塔」というのもその一つです。

 1987年(昭和62年)11月に当時の網野町が建てた5.5メートルの高さ、ステンレス製の塔で、網野町にちなみ「A」の文字をかたどったとされています。太陽電池が中央に組み込まれており、デジタル式で中央標準時とグリニッジ標準時の両方を表示しています。


記念碑の地図

道路脇に駐車場がありそこから徒歩で海岸に向かいます。


碑文

 塔そのものではなく横にある碑には以下のように刻まれています。

日本中央標準時
子午線最北端の塔

東経135度
北緯35度41分
昭和62年11月建之
網野町
この塔は次の方々のご厚意を得て建立したものです
戸演織物株式会社
京セラ株式会社

 戸演織物は地元網野町の会社ですが、詳しい情報はわかりませんでした。京セラは京都市で創業した太陽光パネルでは著名な企業ですね。

 「中央標準時」というのは法律上の名称で、昔は日本に標準時が2つありました。東経120度の台湾地域のために「西部標準時」というのがあったためです。


網野郵便局

 風景印は郵便局で押してもらえる絵入りの特別な消印で、色は赤茶色です。郵便窓口に「風景印を押して出してください」とお願いすれば、差し出す手紙やはがきに押してもらえます。また、63円以上の切手を貼ったカードなどに押してもらえます。その場合、差し出さずに持ち帰ることができます。

 風景印は1992年(平成4年)7月1日から使用開始されたものです。郵便窓口は平日のみの営業です。


枠はチューリップで、曲名の枠には丹後ちりめんの反物があしらわれております。
鳴き砂で有名な琴引浜も描かれています。


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