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『神武天皇伝承の古代史』が発売になりました

 志学社選書第九弾となる平林章仁『神武天皇伝承の古代史』が発売となりました。
 神武天皇は皇統譜の初代に位置づけられ、記紀には日向から大和への「東遷伝承」が記録されています。本書は、このヤマト王権の「始祖王」にまつわる伝承が、いかにして形成されたかを探る論文集です。
 大和のみならず、日向(かつての日向は大隅・薩摩を含んでいました)の地域史でもあります。
 また、富雄丸山古墳出土蛇行鉄剣など、最新の考古的成果も反映した内容となっております。古代史ファンの皆さま、どうぞよろしくお願いいたします。

 弊社書籍は、全国の書店さまでの取り寄せが可能です。また、図書館へのリクエストも大歓迎です。

神武天皇伝承の歴史的成立過程を考究する
初代天皇たる神武天皇(カムヤマトイワレヒコ)は、天孫・ニギノミコトの曾孫である。歴史的実在/非実在にかかわらず、その名が皇統譜に記載され、記紀に東遷伝承が採録されていることは事実である。このことは、神武伝承が歴史的に形成されたことを意味する。それでは、なぜヤマト王権の始祖王たる神武は日向で生まれ、母系を隼人とし、そしてまた東遷にあたって多くの事蹟が伝えられるのであろうか。本書ではこれらの課題に対し、「不可解であるから後代の造作・捏造である」という無責任な立場をとらない。神話/伝承は恣意的な後筆によってその地位を確立できるようなものではないゆえである。記紀をはじめとする文献、そして富雄丸山古墳出土蛇行鉄剣などの考古的成果を駆使し、神武伝承が歴史的に必然性をもって成立したこと、そしてその時期が限定されることを説得的に提示する。

内容紹介より

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