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日本経済停滞の原因(プラザ合意からCOVID-19パンデミック)

2020年6月7日
私は日本の再生を考える上で日本経済停滞の原因を様々な側面からしっかり検証することが極めて重要だと考えています。
ここでは元エンジニアの私の目から見た主に産業面の重要な事象を時系列で追ってみたいと思います。金融や経済施策はもちろん大事ですが、実際にお金を稼ぐのは産業だと考えます。

1980年代
- 半導体、自動車、家電の好調により日本の黄金期を迎える。
- 日米貿易摩擦の激化
1985年 プラザ合意後の2年間で為替が激変。1ドル240円が1ドル120円になる。
- バブル到来
- 半導体協定などの影響で、それまで世界シェア80%を持ち、稼ぎ頭だった日本の半導体に陰りが見え始める
- ソフトウェア革命において行かれる。
1990年代
- バブル崩壊
- 中国、韓国、台湾というライバル国の台頭。日本の半導体と家電のシェアが奪われる。
- PCが一般家庭にも普及し出すが日本製品は苦戦。
1995年 阪神淡路大震災、オウムサリン事件
- Windows95発売によりインターネット革命が到来するも、ソフトウェア、通信機器共に日本はおいて行かれる。
- 携帯電話の普及。日本はガラパゴス携帯を作って世界市場に出れず。
1999年 カルロス・ゴーンが経営難の日産の社長へ就任
2000年代
- 黎明期(1980年代後半)には世界シェア80%であった液晶パネルのシェアをアジアのライバル国に奪われる。
2001年 アメリカ同時多発テロ事件
2005年頃 SNSの出現。日本はカヤの外。
2008年 リーマンショック
2010年代
- iPhone4発売。本格的なスマホ時代到来。日本のスマホ売れず。
2011年 東日本大震災
2020年 COVID-19パンデミック
- 自動車産業にEV(電気自動車)シフト、自動運転、シェリングサービスの100年に1度の大変革期が到来。

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「こうやって時系列で見ていくと日本がゆっくりと世界経済から取り残されていく様がよく分かります。その間、政府は何もしなかったのでしょうか?現在、私は欧州にいますが、スマホ、PC、TV、車はほぼ韓国製品がシェアを占めています。これが現実ですよね。」

国の対策と言うと景気対策、金融改革、災害対策がほとんどだったような気がします。
産業面では、国が公的資金を使って支援したエルピーダメモリは破産しましたし、ジャパンディスプレイも今や死に体に近いですねー。
現在経産省が推してる水素燃料電池車は将来の見込みはゼロで、トヨタ、ホンダのEV(電気自動車)シフトの邪魔してるだけ。リニア新幹線は将来国民の不良資産になるのは確実だと思ってます。
残念ながらいい話は1つもないです。

「リニア、いらないですよね。もう道路、線路、地下鉄が飽和してるからリニアなんでしょうね。私は正直、日本にこれからの希望を見いだせません。海外への人材流出もこれからもっと多くなると思います。悲しいですが。」

リニアは随分昔に次世代の夢の乗り物として開発が始まって、ニュースなどでも最高時速◯00km/h達成とかよくやってて、子供心にスゲーとか思って心踊らせたもんでした。リニアは科学技術大国日本の象徴でした。日本の科学技術発展のためにもリニア開発は正しかったと思ってます。

ただ時代は変わる。。

続き
『日の丸家電、米アップル、中国ファーウェイなどの話』
https://note.com/shig_matsuoka/n/n968b12cad237

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(参考)
note「もの作り大国日本の電化製品の質が落ちた」
https://note.com/shig_matsuoka/n/n02027c388f58

note「マイナンバーシステムと日本のソフトウェア革命」
https://note.com/shig_matsuoka/n/n0b290d5f25e4

note「安倍政権の韓国への経済制裁について」
https://note.com/shig_matsuoka/n/nf1a03a7381f3

note「リニア新幹線の工事に反対します」
https://note.com/shig_matsuoka/n/n8d1cbd756bf0

書籍「1985年の無条件降伏~プラザ合意とバブル~」岡本勉著

書籍「電子立国は、なぜ凋落したか」西村吉雄著

書籍「日本型モノづくりの敗北 零戦・半導体・テレビ」湯之上隆著