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性犯罪と伊藤詩織さんレイプ事件について

2020年5月27日
随分長い間このテーマについて自分の考えをまとめて、それを多くの人にシェアしたいと思い、noteを書きかけたりもしたのですが、どうにも上手くまとめることが出来ませんでした。
そして今だにそれが出来ません。理由はおそらく私の身近な複数の人が性犯罪被害者で、被害者たちの心の傷の大きさとその後の彼女らの人生に与える悪影響の大きさを目の当たりにしており、また私自身が犯罪の事実を知った時に大きなショックを受け、今でも人生を狂わされた彼女たちのことを思うたびにやるせない苦悩を感じるからだと思います。私は性犯罪加害者を絶対に許せません。

前述のように今なお上手く自分の意見をまとめることが出来ずにいるのですが、せめてこれまでに散漫的につぶやいてきたTwitterを列挙して残しておきたいと思い、このnoteをまとめることにしました。

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警察や司法の判断を抜きにしても、通常は山口敬之の行動が社会的に許されるはずはありません。詩織さんは前後不覚の状態でホテルに連れ込まれています。タクシーの中で詩織さんが何度も「帰して下さい」と言うのを運転手が聞いています。例えばこれが山口ではなく若い芸能人だったら、ここまでの事実だけで「男が体目的で女性をホテルに連れ込んだ」としてマスコミと世論が一斉に男を断罪したことでしょう。男がいくら「介抱するためだった」と詭弁を労しても、誰も聞きはしなかったでしょう。
世間の多くの人間が詩織さんを批判するのは、保守ポピュリスト達が必死にプロパガンダを繰り返したからに他なりません。マスコミを始め、これほど多くの国民が明らかなダブルスタンダードの世論誘導に易々と騙されてしまう様には情けないという言葉しかありません。
警察と司法の判断に全てを委ねて、国民が自ら考えることを止めるのなら、それは健全な民主主義国家ではありません。

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いずれにしても、この日本が性犯罪大国であることは、これまで多くの性犯罪被害女性たちから直接話を聞かされてきた俺は知っている。話を聞いていて、本当に気分が悪くなるほどだ。日本は他国に比べて性犯罪が少ない平和な国だ、などとほざいている馬鹿を見ると、首をしめてやりたくなる。深刻な性犯罪被害に会った女性ほど、警察に被害届を出せないでいるという、この歪んだ社会状況をいつまでも継続させ、性犯罪加害者を利する、犯罪協力者のような輩だ。性犯罪がどれ程、被害者に深刻な負の影響を与えるか、考えたこともない白痴同然の烏合の衆。俺は性犯罪を徹底的に憎み、加害者を絶対に許さない。

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日本男児の女性と性に対する認識は、国際常識から大きく外れ、日本のジェンダーギャップ指数の世界ランク順位の驚くべき低さにそのまま現れている。

それは伊藤詩織さんレイプ事件でも全く同じである。
元TBSワシントン支局長山口敬之が泥酔して帰りたがっていた伊藤詩織さんを介抱するという詭弁を弄して伊藤さんの意図に反してホテル自室に連れ込み性行為に及んだ。詩織さんはその後警察に山口をレイプ加害者として告発した。
諸外国の例を見れば、上記事実のみでレイプ犯罪が成立するに十分であることは明らかだ。
しかし司法は山口の詭弁を認め奴を無罪放免とした。政権与党の意向をくむ保守論客たちが山口擁護、詩織さん非難の一大キャンペーンを張り、マインドコントロール下にある保守派の国民が一斉に詩織さんバッシングを行った。マスコミ、リベラル派の国民はそれを許し傍観した。
日本に正義はあるのか!

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氾濫するマスコミの性情報に影響を受けてしまう若年男性たちは、だんだんと女性を性の対象としてのみ見ることに罪悪感・抵抗感を失くしていく。そして性犯罪予備軍を作ってしまう。

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親しくなった女性から、実はレイプ被害者だって告白されること本当に多い。どうしてこんなに多い?っていうくらいに。その数はこの3年間だけで片手で足りない。あるいは身内や友達が被害者だとか。。レイプ以外の性犯罪に会ったという女性は、もう数えきれない。別れた奥さんからも聞いた。狂ってる。

私は実の父親にずっとレイプされ続けていたという子からも、直接話を聞いた。母親にも、学校にも、警察にも、相談できなかったと言っていた。彼女の腕には無数のリストカットの傷跡があった。

レイプ被害者の多くは、事件の後自殺を試みたり、精神に異常を来したり、後遺症に苦しんだり。。何10年たってもレイプの傷が癒えることはない。本人は勿論、家族やまわりの人間にとっても。。

レイプは人の人生を狂わせる唾棄すべき重大犯罪である。

レイプ犯とそれを擁護する者たちは地獄の業火に焼かれて、被害者と彼女を愛するまわりの人間と同じ苦しみを味わうべきである。

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彼女ら性犯罪被害者はいつも心に苦しみを抱えている。だから本当は誰かに話して少しでも心の負担を軽くしたい。でも日本の社会がそれをさせない。社会によるセカンドレイプです。

日本では今だに、性犯罪の被害者になることを恥であるとか、禁忌に触れるという前近代的な考え方が根強いのだと思います。だから身内などに相談した時、被害に遭うような行動をとったことを非難されたり、被害者であるという彼女自身の存在を否定されたりということが起きてしまう。

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2020年8月20日

『伊藤詩織さん、杉田議員を提訴 SNS中傷への「いいね」は名誉侵害』
性暴力被害を訴えたジャーナリストの伊藤詩織さんは8月20日、名誉を傷つけられたとして、自民党の杉田水脈衆院議員と大沢昇平・元東大大学院特任准教授に慰謝料など計330万円と投稿の削除を求め、東京地裁に提訴した。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/50106


映画『RBG 最強の85才』公式サイトより
『ルース・ベイダー・ギンズバーグ、通称RBG。若き弁護士時代からアメリカの法を変えてきた彼女は、最高齢の女性最高裁判事として国民的アイコンとなった。』

この映画を見ると、アメリカの女性の権利が1人の若い女性弁護士の地道な勇気ある行動によって勝ち取られて来たものであることが分かる。RBGは現代アメリカのヒーローである。

伊藤詩織 さんが起こした訴訟は、日本のSNSに氾濫するあらゆる差別とヘイトを是正するための一歩となり得る勇気ある行動だ。

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「伊藤詩織さんレイプ事件」wikiより抜粋
2015年4月3日、伊藤が自身の就職やアメリカの就労ビザについての相談のため、東京都内で当時TBSの政治部記者でワシントン支局長であった山口敬之と会食。同日深夜から4日早朝にかけて飲酒後に記憶をなくし、ホテルで乱暴されたとして準強姦容疑で警視庁に被害届を提出東京地裁が2016年7月に嫌疑不十分で不起訴としたため、伊藤は2017年5月、検察審査会に審査を申し立てた。東京第6検察審査会は2017年9月、不起訴を覆すだけの理由がないとして「不起訴相当」と議決した。2017年9月28日、「望まない性行為で精神的苦痛を受けた」として、伊藤が山口を相手に1100万円の損害賠償を求める民事訴訟を起こした。
2019年12月18日、東京地裁は、伊藤側の請求を認め、330万円を支払うよう山口側に命じた。山口の反訴は「名誉毀損には当たらない」として請求を棄却した。

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(関連)
警察のこと(性犯罪被害の告発を考えている方々のために)
https://note.com/shig_matsuoka/n/n95ad71920edd