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ディープフェイク技術で CFO なりすまし 2,500 万米ドル送金さす

こちらのnoteは、セキュリティ専門家松野によるニュース解説ラジオ「今日の10分セキュリティラジオ」の放送内容を一部抜粋しご紹介します

・今回の解説ニュース
・ディープフェイクの概要
・ディープフェイクの対策

今回の解説ニュース

ディープフェイクによるなりすましにより、不正送金の被害が発生したということです。ディープフェイクの概要と、その対策について説明します。

今回のインシデントは、最高財務責任者になりすまし、約38億円を送金させたというものです。原因として、ビデオ会議において詐欺グループがディープフェイク技術を悪用したことが挙げられています。ライブビデオ通話を介した資金移動の承認であったため、従業員は疑念を抱かずに送金手続きを進めてしまったということです。対策として、組織や企業は安全な資金移動プロセスの早急な構築が求められるとしています。

ディープフェイクの概要
ディープフェイクとは、AIを使って本物の画像や動画を加工して別の人物に入れ替える技術です。AI技術の進歩が著しい現在、有名人の顔を動画内で入れ替えるなど、本物と見分けがつかないリアルな動画が簡単に作れるようになっています。

ディープフェイクは、まず、本物の画像や動画を大量にAIへ学習させて、その人物の顔の特徴を覚えさせます。そして、AIが新しい画像や動画を生成して、別の人物の顔と入れ替えます。現在は、AIツールの使用で簡単にディープフェイクを作成でき、対象者の動画をAIに学習させると、数分でディープフェイク動画を作成することができるということです。

ディープフェイクはエンターテイメント分野での活用もされていますが、ディープフェイクが悪用されると、誰かを誹謗中傷したり、偽のニュースを流したりと、ディープフェイクの対象者とその関係者にとって、甚大な被害が発生する可能性があります。そのため、ディープフェイクを含めたAI技術が倫理的に正しく活用される必要があり、技術の進歩と同時に規制も検討されています。

その他のトピック

ディープフェイクの対策
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