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CoD プロ対抗戦の復活 を読み解く

お久しぶりです。

CODESレートの方でも、実際の仕事の方でも忙しくなり、あまり書けていませんでしたが、

で書いていたことにも関わる内容でもあったので、書きました。

 BOCW(Black Ops Cold War)が発売されてしばらく経ち、コミュニティー大会がちらほら開催される中、eスポーツでは先にChallengers Cupが先行して開催され、すでに4回開催されました。
 そして、年明け1/23、24でCDLの2021年シーズンのプレ大会としてKick Off Classic が開催されています。

 そして、その後これに呼応するような形で発表されたのが、日本でのプロ対抗戦の復活でした。
 オープントーナメント大会ではなく、リーグ戦にシフトした今シーズン。ここで出た情報をもとに考察していきます。


参加チーム・条件とは?


 まず、発表当初に話題となった、参加条件のお話です。

こちらに記載がありますが、応募の時点で、条件があります。
・チームを運営・所有しているのが登記後1年以上を経過した法人であること
・ PS4版もしくはPS5版『コール オブ デューティ ブラックオプス コールドウォー』部門を所有しており、マネジメント体制が確立していること
・すでに公開されている大会日程において出場を確約できること
・すでに公開されている大会レギュレーションに同意できること

何を以って”プロ”というかという答えは、1つ目と2つ目に当たります。
現状、活動が認められており、なおかつチームが法人化して1年以上のチーム

Libalent Vertex, Rush Gaming, SCARZ, Unsold Stuff Gaming, CYCLOPS athlete gaming

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(Luster7 が少し微妙で公開情報だけでは、チーム設立が2020年1月のため、登記については不明)

が挙げられます。2つ目の要素は正直どうなのか判断できないところです。

 ただ、レギュレーションではリーグ戦は”6チーム”で行うとなっていますので、ほぼこの6チームを想定した条件なのは間違いないです。
 上下に分かれているのは、これまたレギュレーションに、”JeSu”の公認チームライセンス取得が参加条件になっています。上のチームは取得済みであり、下のチームはまだ取得していないということで分けています。
 ただ、取得できない状況が考えづらいため、確定といえます。

 もちろん、他のチームの参戦は考えられます。

 ただ、1/22午後に発表され、締切が27日となっています。エントリー期間があまりにも短く、むしろ上記6チーム以外の参戦を阻んでいるかのような設定です。
 法人登記1年以上の条件を満たすeスポーツチームは、他のゲームなどでは数多存在します。

 ただ、他からの参戦となるとチームメンバーの問題が出てきます。今シーズンになってすでに3ヶ月が終わろうとしているため、ほとんどのプレイヤーが所属チームが決まり、イチから作ることは不可能です。
 そのため、既存チームをそのままCOD部門として吸収する以外参入する方法はなく、事前にCODのeスポーツチームについてリサーチしていなければ、吸収対象のチームを洗い出すことさえ不可能です。まして、吸収する話をつけて、エントリーまでするには時間が足りないことになります。

また、エントリー後の選考基準なるものが存在しますが、こう書かれています。


「コール オブ デューティ プロ対抗戦」参加チームは運営組織がチーム・選手の実績を総合的に判断して決定いたします。選考基準は公開しておりません。
 つまり、”想定外”のエントリーがあったとしても、この条件で弾くことができるのです。

 条件はつけているものの、それは見かけ倒しであり、本当の意味での”募集”をする気はないものです。

ゲームデバイスはどうなるのか

こちらでもあげた、ゲームデバイスの問題。

 おさらいまでに、CDLでは完全PCパッドに移行。Challengersについては、PS機とPCのクロスプレイという判断でした。

 さて、これについてはどうなったのか。

先程の参加チーム・条件のところにも少し出ていましたが

”PS4版もしくはPS5版”『コール オブ デューティ ブラックオプス コールドウォー』部門

と書かれています。また、レギュレーションでは、15 本大会に適用される追加ルール において、PS5のレンタルについて記載され、そして使用できる機材について

PlayStation®4、PlayStation®5と付属品⼀式
l PlayStation®4 ⽤コントローラー(DUALSHOCK®4 CUH-ZCT2J)、PlayStation®5⽤コントローラー(DualSense™ wireless controller)および連射機能とマクロ機能の搭載されていないパッド型コントローラーの国内オフィシャルライセンス商品(Official Licensed Product)と付随するケーブル類⼀式
任意のヘッドセットもしくはイヤフォンと付属品⼀式
任意のモニターと付属品⼀式
ただし、モニターのレティクル表⽰機能については使⽤を禁⽌します。
のように、完全にPCを排除しています。

運営がソニーであるため、PCはどうなのかという問題がありました。

そして、PS5の流通状況が芳しくないため、どうなのか。

これを見る限り、ソニーは答えを出すことから”逃げた”と言えるでしょう。

 つまり、PS5でプレイしてもらいたいものの、全プレイヤーに普及できていない。ただ、PCを認めるとPS5の競合してしまうため、マーケティング的には避けたい。

 その結果、少数であればPS5を普及させることができるため、チームを限定した”プロ対抗戦”の形をとって、PS5で試合させようという狙いなのです。

 こう考えると、非常に残念で仕方ないのが感想です。大会の担い手が不足している中、公式のソニーの役割は大きい。
 そのソニーが結果的に、自己の利益・保身に走ったのは残念極まりない。PS5の需給問題はソニー本体の問題が大きい。その不備をこのような形で収めようとしているのは、CoDにおいて、ソニーはただの一企業に過ぎないと思い知らされることになりました。

 プロ対抗戦だけでなく、オープントーナメントの”日本代表決定戦”を行うことが仮にでもあれば、そのときはぜひとも”英断”してもらいたい。

終わりに


 CDLはともかく、日本のアマチュアeスポーツにおいては、コロナウイルス流行で大会が吹き飛んだMWシーズン以上に受難のシーズンになるかもしれない。

 あまり他者に依存したことは述べたくないが、コミュニティー大会におけるAnotherの存在は絶大です。先の大会では、プロチームの参戦が物議を醸しましたが、ソニーが”逃げた”以上、真の日本一を決めれるのはAnotherの大会しかない。

 そのAnotherを支えるためにも、共存していくためにもeスポーツ界隈に属する人間一人一人が危機感を持つべきだ。

 喜ばしい中にも、そうでない部分が見える今回の発表。

やはり、状況は厳しいまま。今後も不断の努力が必要なのです。


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