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GA (紳士協定)?

"GA"が一部話題となっているCall of Duty


これの厄介な点について、話していきます。


まず、GAとは何か。

Gentleman's Agreement 日本語訳では紳士協定です。

その頭文字で、GA


紳士協定と不文律(文書の形になっていないルール)は、同じ仲間になります。

不文律で有名なものは、MLBです。ホームランを打つ、三振をとるといったことでガッツポーズをするなど過度に喜ぶことはご法度であり、

必ずそのことへの"報復"が行われます。

大体は、相手への敬意というのが第一に決まっているものが多いです。


こと、ゲームにおけるGAは、公式のルールでは許されているものの、オーバーパワーであるために制限しているものになります。

決められる目的以外にも重大な違いがあります。



それは、ルールが形成される過程です。


大半の不文律や紳士協定は、長い間の歴史の積み重ねで"ルール"のように遵守し、それが広まっていきます。

こと、ゲームにおけるGAは、まずその土壌がありません。CoDにおいては毎年新作が発売され、それによってGAの内容も変わっていきます。
しかし、GA内容はゲームがまるっきり変わってしまうために、前作のGAは全く引き継がれません。


そして、ここが一番の問題点ですが、ある一部の人間によって決められていることです。

大半の紳士協定は、参加プレイヤーの意思などが働き、ボトムアップの形で全体を支配するルールになる一方、

CoDのGAは、ある日突然、前触れなく"ルール"が発表されるのです。


突然、形になって出てくる以上、ボトムアップでルールが作られた訳はありません。誰か少数によってトップダウンに決めているしか、この形はありえないのです。



この点で、私はCoDのGAは紳士協定を謳った成文法だと考えています。つまり、形となったルールだと。
これは、ごく一般的な日本の法律や憲法と同じものということです。


そして、成文法として見たときにおかしな点。誰がどういった経緯で定めたのか、全く責任の所在がわからない点です。
自分勝手に作って広めて、そのルールが批判されたところで責任を負う人間がいないのです。

これは、前のMWシーズンでも今作でも、GAが定められたものの1日も経たない内に、ひっくり返ることがありました。


こんな好き勝手を許していていいのか?


もちろん、こんなことになる原因を辿れば、そもそもゲームでのGAはオーバーパワーを是正するためのものであり、そこはメーカーがバランス調整ができていないことにあります。

CoDというゲームにおいて重要な特徴であるスコアストリークですが、CDLルールでは使用が認められていますが、スコアの加算について各方面批判され、GAによってスコアストリークを禁止する事態になっています。
ゲーム側のバランス調整ができていないために、重要な要素が否定されているのです。

ただ、無責任に作ったルールを半強制させる、esports界隈もどうかと疑問に感じるところです。

CoDにおいては、日本が属するAPAC(アジア太平洋地域)は地域的に一番弱く、なおかつ同じ地域内でもオーストラリアに劣っており、GAの形成に全く関与できない、ただ受け入れるしかない立場です。


色々モヤモヤするところです。

公式ルールであるCDLルールが発表され、それに合わせてGAが形成されていく中、新たなGAに一喜一憂する状況。そして、欧州と北米で異なるGA。


このGAというのは、このゲームの欠陥の表れでないでしょうか。
そして、CODESレートとしての活動の中で、たたき台としてCODESレートの"大会ルール"というものを定めました。



ルールは、円滑に快適にできるように"環境を整える"ものであって、"阻害する"ものであってはならない。

これを機に、一考してもらえれば幸いです。


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