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通関士の将来像

久々に自分の仕事関係ではなく、仕事自体についての話をしようと思います。


実際、新人研修後にすぐに配属され、2ヶ月目で月60時間(程度?くらい?)の残業で、仕事の面白みを微塵も感じないところから、今までやってこれるようになりました。


割りと、一人前にやれているというか、通関部署内での年次は真ん中なのに、業務の割り振りや管理もしてたりするくらいですので。


会社がどうするのかはともかく、通関士の業務を続けてもいいという意思は全然ありますが、それでは何を目指していくのかというのは、どこまでいっても持っておかないといけません。

上司とそういうことを面談することはないので、自分で考えている中で、この通関士という仕事はどうなっていくのかということに思い当たったにので、いくつかあげていきたいと思います。


AIなどのIT分野の進展

まずは、AIなどIT分野の技術が発展することで、仕事が変わるということです。

これは、様々な業種で言われていることです。AIなど人工知能の発展、DXの浸透、これらによって確実に業務のオートメーション化は進んでいくことになります。


こと、通関においては、NACCSの導入は革命的であり、今までの紙によるマニュアル申告から劇的に変わることになりますが、

この人工知能の発展、DXの浸透は、劇的とまでいかなくとも、確実に変わっていくことが予想されます。

会社名は伏せますが、現に通関書類を読み込んで必要事項が書かれている箇所を機械学習させていくことで、書類を読み込んで、通関書類に起こすサービスも存在します。


精度面などあるものの、機械学習や文字認識・OCRが進歩することで、単純なものであれば人がするよりも速く作業できる余地があります。


昨今のリモートワークなどの進展で、書類が紙からPDFやエクセルなどのデータに移行しており、”読み込む”ことへの障害が格段に減りました。
(紙だと、印字のかすれ、濃淡、印刷のズレが出てしまう)


となると、コンピューターに任せられる領域が拡大することで、人が必要な領域も減ることになります。

商品が限られている場合などは、単純化することも可能であるため、そのような通関は、人ではなく機械が書類作成する方が効率的になることでしょう。


機械との対比で、人の存在余地とは?


機械によって、人がやっていた業務が減ることになります。

ただ、人が存在する余地はあるのかというと


それはあります。


それは、イレギュラーへの対応です。


商取引上、どこまでいってもイレギュラーはつきものです。
追加の費用が発生したり、
クレーム対応による相殺値引きなどです。


このようなことが定期的に発生していれば、”イレギュラー”ではなくなります。ただ、書類を読み込んだ上では、機械はこのような臨時で出てきた項目を正しく処理することは難しくなります。


そのため、人が書類を読み、理解することで、機械が直面したイレギュラーを修正してやる必要が出てくるのです。
その意味では、人の存在余地はあります。


コンサル業務に近くなる?

上のイレギュラーへの対応も、イレギュラーの要因を機械学習させていくことで、徐々に解消されていく内容です。


そうなると、機械のバックアップという点を除けば、通関前の事前相談や改善の提案など、貿易コンサルタントのような領域しかなくなっていくことになります。

減免税制度や特恵税率の適用、通関上の懸念事項など、顧客に対して最適なコメント・アドバイスをしていくこと。


それ自体、問い合わせがあれば、今でも調べて返事を返すことをしていますが、そのようなことしか付加価値を生み出せなくなるということであります。


最後に

通関の仕事に限定していた話ですが、おそらくどの仕事においても同じようなことが言えると思います。

単純仕事だけをやる。


それが本当に駆逐されるか、付加価値のないもののとして見られる可能性が迫っていることは確かです。
そうならないように、気をつけたいものです。



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