シフティングの原理(1)
1. 意識の枠を外す
電子書籍の入門編では、意識がいかにあなたに影響を与えているかの説明をしました。ここではさらに深い話をさせていただきたいと思っています。それは「意識の枠を外す」とことです。シフティングとは、つきつめると「意識の枠を外す」ということに尽きます。
時々、シフティングの中の技法がピプノなどに使われている技法だと指摘されることがありますが、私は目的が違うと考えています。シフティングの技法の目的は、無自覚的に捉われてしまっている「意識の枠」に気付き、外すことなのです。
もともと、私は世界が三層構造になっていると考えています。まず意識の層、この層は古代では霊とか霊界とか呼ばれていた層でもあり、本来は時間や空間に制限されていません。次にエネルギーの層です。これは、気とかエーテルとか呼ばれていた層です。そして最後が物質の層となります。もちろん、これが必ずしも科学的に正しいと思っている訳でもありません。こういう形で意識が認識すると、色々な事象を扱いやすくなるというモデルです。
この意識の話をする時に、時々お話しするのが「猫と思い込んでいるライオン」の話です。私が創った話なので、どこかにある話ではありません。
<猫と思い込んでいるライオン>
昔、あるところに猫と思い込んでいるライオンがいました。
猫と思い込んでいるライオンは、ライオンに憧れ、ライオンになるためのあらゆる努力をしました。勉強して、鍛錬して、瞑想をして、ワークをして、宗教を信じて、呼吸法をして、食事を変えて、彼は、思いつく限りのことを試しました。
しかし、彼はライオンになることができません。なぜなら彼はすでにライオンであったし、問題は彼の思い込みだけだったからです。
ある時、彼はライオンの群れに出くわしました。そして、君もライオンだよと言われて、はじめて自分がライオンであることに気づきました。今までの努力は何だったのだろうと思いましたが、彼は、とても、とても幸せでした。
宗教やスピリチュアルの修行などについて説明するために創った話なのですが、「何かになろう」とか、「何かを達成しよう」という意識は逆に、「何かではない」という認識を無意識に植え付けてしまいます。重要なことは、あなたは既にそういうものであると認識することなのです。
超能力とか霊的能力の開発方法は?と聞かれた時に良く答えていた答えがあります。それは数人のそういう人の中にできないと思い込んでいる人を入れることです。そういう人の中にいると自然に自分もそういう能力を使えるということを無意識が認識するからです。決して修行法とかではないと思っています。なぜなら、人はもともとそういう能力を持っていて、使えるということを認識していないだけなのですから。
シフティングの基本は、本来は時間と空間に縛られていない意識を、どう自分が認識するかが基本となります。そのために、現時点では6つのツールを用意しています。
時々、この手法は催眠療法とかで使われていますね、みたいなことを言われることがあります。確かに手法は同じかも知れませんが、目的が違います。シフティングの目的は、猫と思い込んでいるライオンに、ライオンであることを気付かせることですから。
また一般の手法や教育と違って積み上げていくものでもありません。意識の認識の枠を外すのが目的なのですから、これを習得すればこれが出来る、というものではないのです。逆にそういうものは、往々にして、人間の意識を縛る道具になってしまいます。
従来の瞑想や禅、マインドフルネスの各種の手法も「意識の枠」を外すアプローチです。そして、それは素晴らしいものではありますが、現実的な生活な応用という視点が薄いように私は感じています。禅に十牛図という絵があります。悟りを開くまでは、禅の前半行程であり、後半行程は現実世界に戻るプロセスであるということを10枚の絵で示しています。シフティングは、この後半行程をやっているイメージに近いかもしれません。
ということで、現時点での6つのツールをご説明させていただきます。
<シフティングの6つのツール>
①タイムシフト
=時間に縛られている意識の枠を外す
②エリアシフト
=空間に縛られている意識の枠を外す
③ロールシフト
=自分(対内)に縛られている意識の枠を外す
(複数の自分を認める)
④ペルソナシフト
=自分(対外)に縛られている意識の枠を外す
(他人やハイヤーセルフに入る。)
⑤レベルシフト=エネルギーに縛られている意識の枠を外す
⑥ディファインシフト=エネルギー+概念に縛られている意識の枠を外す
続いて、それぞれの詳しい話をさせていただきます。(続く)
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