二人の青虫

昔、二人の青虫がいたんだとさ。

ひとりは、ある時マユの中に入ったんだ。

青虫はマユの中でドロドロに溶けるのだよ。

きっと苦しいんだと思う。

だから、もうひとりの青虫は、

マユに入るのをやめたんだ。

そして、マユに入った青虫を

さんざんバカにしたんだ。

君は変だよとか、

動けないだろうとか、

そんな苦しい思いをして

バカじゃないのかとか。

でもある時、

マユが割れて蝶が出てきたんだ。

とても美し蝶がだよ、

しかも大空に羽ばたくんだ。

青虫は悔しがったけれど、

蝶のように飛べはしない。

蝶は青虫を置いてどこかに

飛び去ってしまったんだとさ。

君たちの中にもいるだろう?

変化を怖がって、自分たちは変化せず、

逆に変化する人たちをバカにしたり、

非難したり、邪魔したりする人たちが。

そういう人たちは変われない

青虫なんじゃないのかなぁ。


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