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税務署がやってきて追徴課税

「ピンポーン」

新宿から電車で15分
バイクでも20分ほどの「方南町」という
超穴場エリアに見つけた広くて古い一軒家に住んでいた時のこと。

昼過ぎに自宅の呼び鈴が鳴った。

我が家に訪ねてくる人は基本的にはいない。

誰かな?
扉を開けるときっちりとしたスーツを着た
明らかに私とは縁がなさそうな男性が玄関に立っていた。

「新宿税務署です」

春だったか夏だったか、そんな季節だった。

実 在

「登記されている会社の住所に何度か連絡したのですが
繋がらなかったので、代表のご自宅にお伺いしました」


税理士さんには
いつか調査入るからと言われていたし
会社としてやましいことは一切していなかったので
特に焦りはなかった。

それよりも

本当にあるんだ税務調査!本当に来るんだ調査官!

である。

都市伝説ではなかったのだ。

目の前に立っている。

きちんと経理をやっていた自信があったので
むしろ話のネタができたなと思った。

税理士事務所

新宿ゴールデン街のお店は
オープンして1年くらいで法人化しており
その代表は「私」になっていた。

法人化してすぐに
母親の知り合いの社長さんに税理士を紹介してもらった。

人生 初の税理士さんは色々くぐり抜けてきましたよ的な感じの
初老のおじいちゃん先生。

赤坂にあるオフィスは広く、今考えると
私のレベルの売り上げの会社が見てもらうような税理士事務所では
なかったような気がする。

知り合い社長のおかげで
おそらく格安でやってくれていたと思うけど
それでも私には高く感じたし、
初めてのことだらけで税理士の必要性というか
良さがわからなかった。


そこで2年後には別の税理士事務所を変えていたので
税務調査が入った時の担当の税理士事務所は2つ目だった。

ちなみに 私今までで5回くらい
税理士事務所を変えているのですが

ある有名会社を経営するパパを持つ友達が教えてくれた

「税理士さんってさ色々知ってるわけじゃない
会社の内情をさ。
だからあんまりコロコロ変えないほうが
いいみたいだよ。
うちのお父さん毎年年末には必ず接待してたし」

え.....早く教えて欲しかった。

話を戻そう。

2軒目となる税理士さんはいつもきっちりとスーツを着て
とっても真面目そうな女性だった。

場所は新宿3丁目で小さなオフィス。

お店からも近い。

助手の方も女性で、
私たちが女性でゴールデン街でお店をやっていることを
応援してくれていた。

その税理士さんには言われていた

「おそらく税務調査が入るので、入ったら連絡してくださいね」

うちに税務署の調査が入りそうな理由は2つ

① ゴールデン街の中では一番広い
② きちんと売り上げを申告している

だから

調査に来た税務調査官には
担当の税理士の連絡先を教え
すぐに引き取ってもらったため

いくつかの質問には税理士経由で答えたが

一度も会うことなく
税務調査はあっけなく終わったのでした。


税務調査とマルサの違い

税務署が入った、と言うとすぐに思い出すのは
伊丹十三監督の「マルサの女」のマルサではないだろうか?

ちなみにマルサとは国税局査察部の通称。

うちに来たのはマルサではなく税務調査である。

税務調査とマルサの違いについては色々あるようで、
今回そのことを書きたいわけではないので

ざっくり言うと

何億も儲かってるのに明らかに脱税してそうな会社に入るのは「マルサ」

納税をしている個人や中小企業に入るのが「税務調査」

マルサは怪しさ満点の会社に入るので「いきなり」来る。

税務調査は事前に連絡が来て「●月●日に伺いたいのですが」
と「事前に」打診がある。

うちはゴールデン街一「優良」かつ「健全」で
売り上げも大したことない会社だったので来たのは税務調査の方。

マルサではありません。

事前の連絡を会社にしたけれども繋がらなかったので
代表だった私の家に来た、と言うわけ。

税務署とのやりとりは担当の税理士さんに全て任せ

私がやったことは質問に答え、
求められた書類を提出しただけ。

その中で売り上げをごまかしていないか確認する方法でびっくりしたことがありました。

めちゃくちゃ原始的な方法

そのお店はきちんと売り上げを計上しているのか?

それを調べる方法、飲食店編。

担当の税務署の人が事前に一般客のふりをして飲みに来て
支払い伝票に本人にしかわからない印を入れて支払いをする。

後日調査の時に、お店から提出された
支払い伝票の中にその伝票がきちんと入って
計上されいてるか調べる。

入っていない→売り上げをごまかしている

うちも売り上げ伝票は全て提出。

またイベントもやっていたのですが
そのイベントの予約表とカレンダーの提出も求めれ

流石に細かく見るんだなと思いました。

支払いは25万円

結局トータルでどれくらい時間がかかっただろうか?

税理士さんに任せていたので時間的は負担はほぼなかったが

支払いは25万円くらいになった。

ただしこれはただの経費計上ミス。

領収書を間違えて2回張り付けて計上していたため。

気づいて欲しかったなぁ税理士さん(笑)

なのでわざとではない。
それは税務署もわかってくれた。

売り上げもごまかしていなかった。

でもワザとではないとはいえ
見逃すわけにはいかない。

とのことで

25万円くらいを支払いし、

「もうしません!すいません!」的な始末書の提出も求められました。

小学校でも書いたこない始末書。。。。


担当の税理士さんは

「こんなに真面目に経営して頑張っている会社に調査に入るなんて!」

ってすっごいプンスカ怒ってくれてたのは逆にとっても嬉しかったです。

まとめ

①基本的に売り上げをごまかしていなければ大丈夫!

②売り上げも相当ないと 税務署も入るだけ無駄なので
あんまり売り上げがなかったら心配しなくても大丈夫!

ただし売り上げがそんなになくても
その地域の中で比較すると売り上げが上がっていると
調査が入る可能性はあります。
(うちのお店の場合はこれです)

③調査が入ったら全て税理士さんに丸投げする
(別料金)

④協力的な態度で臨む

ということで人生初の税務調査でしたが

実は次に立ち上げた
ベリーダンスの会社では
「税関の調査」も入ったことがあるのでそれはまた別の機会に書きます。


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