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思考の言語化

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#最近の学び

隣の芝はエメラルドグリーン

先日イギリスの首相戦でリズ・トラスが下のような発言をしていた。 ほとんどの日本人はとても日銀の政策が成功してるようには見えていない(と思う)。しかし、半端ではない物価上昇によりエアコンすらもまともに使えない状況の欧州諸国にとって、CPIの上昇率が比較的緩やかな日本の状況はうまく行っているように見えるのだろう。 いつの時代も他国の状況は自分の国より好ましく見えるものだ。 「隣の芝は青い」というが、人間の本質をよくついた言葉だな、と思う。 なんなら「隣の芝はエメラルドグリ

笑いと距離感

過去のどんなに辛い、恥ずかしい経験でも、ある程度時間が経ってから思い出すと笑いに昇華されることがある。 なぜ時間が経つと笑って思い出すことができるのだろう。 おそらくその答えは、「笑い」は出来事と自分の間に一定の距離があって初めて成立するものだからだ。 すなわち、「笑い」とは主観的にならざるを得ない状況では、発生し得ない。言い換えると、自分との距離感が近すぎると笑えるほどの余裕が生まれない。 ともなると、距離感が遠ければ遠いほど、客観的に見れるものほど、笑いが生まれや

死は生の濃度を最大化する

人はなぜ死ぬのか。 「死」は恐怖の対象であり、一般的に考えることも憚られる概念でしょう。 自分の大切な人が亡くなれば当然辛く悲しいですし、その人との時間が永遠に戻らないという事実に愕然とさせられます。 「死ぬ」「死なない」で言ったら、当然「死なない」方がいい。(少なくとも自分はそうです。) しかし、どんな偉人も、どんなにお金を持っている人であっても僕は死なない人を聞いたことがありません。死は人類共通の無情な到達点として存在しています。 これだけ誰しもが直面する課題である