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「それでも生きなくちゃ」(1)

この物語を、アタシの恋愛の全てを代弁して歌にしてくれているのかと思えるくらい、歌詞が胸に刺さる「さめざめ」さんに捧げます。
タイトルの「それでも生きなくちゃ」は笛田サオリさんに了解を得て使わせていただいています。
快諾ありがとうございました。

本日リリースの「ガールズinthe躁鬱」を聴きながら、アタシの人性をつらつらと綴っていこうかと思っています。


初めに……

幼い頃、夢見たのは「お嫁さん」大好きな人と出会って、結婚して、子供を産んで、ごくごく当たり前な普通の人生

未だ、叶うことはない。
幼い頃に殺されたアタシの魂
いつまでも、アタシのこの胸に楔が刺さったまま、
幼い頃に経験したくなかった、汚い記憶を、封じ込めたまま、今まで生きてきた。

人として、オンナとして、足枷にしかならない経験。

その秘密を隠したまま、普通の女の子のフリをして何年もいきている。

まともな恋愛なんて許されないアタシの人生。

それなのに、今も、どうしようもない恋愛をしている。
恋愛なのかどうかさえ曖昧な、君とアタシの関係。

「彼氏にはなれないし、彼女も誰1人作らないよ」
君は、最初にアタシにそう言ったはずだとLINEを送ってきた。

ぢゃあ、アタシは君の何で、君はアタシの何なの?

「ぢゃあアタシ達なんなの?」
「お友達」
「それは、アタシとのセックスしか興味無いって言うこと?」

「セックスをするお友達って訳ぢゃないけど……」

言葉を濁す君の気持ちがアタシにはさっぱりわからない。

だって、アタシ達セックスしかしてないのに。
初めは君のことが何者なのかわからなかった。
昼勤だけいる人(一応上司になるのかな?)
役職がある訳ではないみたいだけど、誰よりも色んな事を知ってて、色んな指示を出してたから、アタシは一応偉い人なのかな?くらいにしか思ってなかった。

1年後、まさか君とセックスするような関係になるなんて、夢にも思わなかったのに。

いつも、エッチな冗談ばかり君は言っていた。
スナック通いが好きだって聞いてたから、遊び人なんだろうなって事は何となくわかってた。
でも、アタシは最初職場では大人しくしてたから、アタシのことなんて興味が無いだろうし、他の女の子みたいに色んなおしゃべりを君とした記憶もなかった。

いつから、君はアタシをオンナとして見てたの?

何を考えてるのかさっぱりわからない君のこと。
セックスした後も、君が何を考えてるのかアタシにはわからない。
君のエッチなキスも、夢中になると噛み付く癖もアタシのおっぱいに赤ちゃんみたいにむしゃぶりつくこともわかっていても、君の本当の気持ちがアタシにはちっともわからないまま。

あの日、2人きりの喫煙所で、君に抱きしめられた瞬間、アタシは何が起こったのか理解できなかったんだよ?

いつもエッチな冗談は言っていたけど、君がアタシの胸に顔を埋めた時、アタシの中で何かが動き始めた。

あの瞬間、アタシは君を好きになってしまっていたのかもしれない。

こんなに、苦しい想いが、続くなんて夢にも思わずに……

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