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ハカランダ

エレキ、アコギ、クラギを問わずギタリストが目の色を変える稀少木材「ハカランダ」。ブラジリアン・ローズウッドとも呼ばれる。

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外見的にはチョコレートのような色味、独特なうねりのある杢目が特徴。あと本当にお菓子のような甘い匂いがする。色が濃くて柾目に近いほど珍重され値段も上がる。よく似た杢目のマダガスカル・ローズウッドという材があるが、あれは甘い匂いはしないのでサウンドホールに鼻を近づければ見分け(嗅ぎ分け)られる。
硬くて重たい材なので裏板や横板に使うと音響的に良いとされている。エレキの場合は指板材に使われる。古いアコギには廉価版のスチューデントモデルでも普通に使われていたりする。

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ただ実際のところは同一個体で素材を変えて比較できないので、どの部分までがハカランダの音響効果なのかはよくわからない。ローズウッドでも低音がドスンと重いギターもあれば、ハカランダでも低音の軽いギターもあるし。

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これはうちにある中でいちばん古い約120年前のアコースティック。これほど真っ黒で柾目に近いハカランダは今なら最上級とされるクオリティだけど、このギターは当時それほど高級品ではなかったと思う。100年前はまだこんな材がゴロゴロあったんだろう。1世紀を経てなお甘い匂いは残っている。恐るべき生命力。このギターについてはもうちょっと調べてから書こうと思う。

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