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今日もライカIIIfの話題です。5~10万円で手に入る手頃さと、手元に置いておきたくなる趣味性の高さ、さらにそれだけにとどまらない実用性を秘めた名機です。
先日は25mmの広角レンズをつけた現代的なスナップシューターとして登場してもらいました。

基本設計がしっかりしているので拡張性が高く、案外何でもこなせてしまうんですよね。
とはいえ、いちばん似合うのはやはりこのスタイルです。

Leica IIIf + Elmar 5cm F3.5

定番すぎてなんとなく避けていた組み合わせでしたが、原点としての完成度は別格で、一度は使ってみたいコンビネーションです。
非常に長期間製造されたレンズで(現行でもあるんでしたっけ?)、時代によってスペックや写りも異なるようです。
値段はピンキリで、安ければ3万円くらいからあるので、カメラと合わせても10万円以下で買えることもあります。

この個体は1936年製。現代の基準で見ると相当軟調な描写で、カラーでは「嘘やろ?」と思うほど色が薄く、開放では二線ボケなど球面収差が強く出ます。

しかしモノクロではこのような平面的な構図の中に立体感を描き出す特性があり、また明暗の繊細な諧調表現は現代のレンズにはない魅力だと思います。

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