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JR西日本最長片道切符(出発まで:その3)

前回は最長片道切符の「最長」は下のどれを最長にしたらいいのかと言う話で終わっていました。
そこからの続きです。

実キロが最長
営業キロが最長
運賃計算キロが最長

前回もお話ししましたが、今回の最長片道切符で実キロを考えないといけないのは新幹線を利用する場合です。厳密にいうと「並行在来線がある新幹線」なので、JR西日本の場合は新大阪ー博多の山陽新幹線が該当します。JR西日本には北陸新幹線(金沢ー上越妙高)もありますが、並行在来線のない北陸新幹線の場合は実キロと営業キロと運賃計算キロが同じなので、どれを最長にしたらいいかという問題では気にしなくていいのです。

山陽新幹線は実キロが営業キロよりも短いのですが、並行する山陽線の営業キロ及び運賃計算キロを山陽新幹線の営業キロ及び運賃計算キロとしています。山陽線に無い駅(新神戸、新尾道、東広島、新岩国)までの営業キロ及び運賃計算キロはそれぞれ山陽線の神戸、尾道、西条、岩国までの営業キロ及び運賃計算キロと同じになっています。つまり運賃計算においては新神戸駅を神戸駅とみなし、新尾道駅を尾道駅とみなしているということです。ただし実キロを時刻表などから調べることはかなり難しいし、実キロが乗車券の有効期間にも料金にも反映されないので、実キロをうんぬんするのは意味がないと思われます。よって、気にすることは営業キロと運賃計算キロのどちらを最長にするかについてに絞っていいと判断しました。

余談ですが、山陽線及び山陽新幹線の運賃計算キロについては、岩国ー櫛ケ浜間は山陽線や山陽新幹線を利用しても、運賃計算には同区間を別経路で結ぶ岩徳線の運賃計算キロを利用するというルールがあります。岩徳線は地方交通線であるため運賃計算キロは営業キロの1割増しとなりますが、岩国ー櫛ケ浜の営業キロは山陽線及び山陽新幹線(みなし)は65.4キロ、岩徳線は43.7キロであるため、岩徳線の運賃計算キロが営業キロの1割増しの48.1キロとなっても岩徳線の運賃計算キロで計算したほうが安くなります。知らないところで微妙に得をしているケースです。
営業キロと運賃計算キロが併記されている新幹線の時刻表を見ると運賃計算キロの方が4.4キロ長いので、「どうして長くなっているんだ?」と思われるかもしれませんが、そこにある営業キロと運賃計算キロは岩徳線経由でお得なのです。もし山陽線経由で営業キロと運賃計算キロを計算すると、営業キロは今よりも21.7キロ、運賃計算キロは今よりも17.3キロも長くなってしまいます。

さて、営業キロと運賃計算キロの話に戻ります。どちらを選ぶべきかと悩む理由は、乗車券の有効期間が営業キロで決まり、乗車券の料金が運賃計算キロで決まるからです。つまり「最長」とは「有効期間が最長」か「運賃が最高」のどちらを選ぶのかということです。本当にどうでもいいところで悩んでおりますね。

結局今回は運賃が最高となる最長片道切符を選ぶことになるのですが、話はまだまだ続きます。


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