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ギリシャ語でイエ~イ!


シチロカSDは、障がい者雇用に真剣に取り組む企業の皆様と、働く準備をする本気度の高い福祉サービスとを繋いでくのですが…。

あちこ的にはこっそり秘密にしておきたい…とっておきの事業所や企業の取組!ガチで秘密にしておくのは罪なので、ここで取材日記的に発信していく新企画です。

コーナータイトル…どうしようかな~。
あちぃ~散歩
アチ街ック天国…
……あはは。
さ、初回はこちら!!

ごきげんな名前を持つ、就労移行支援事業所YASSAS(ヤーサス)

「全部OK!!」の覚悟

まずはこちらのパンフレットをご覧ください。

「全部OK!」

「ありのまま」とか「あるがまま」という言葉。手垢が付きまくった言葉の様でもあり、でもこれ以上の言葉も見つからないから、その重さや深さに注釈をつけつつ使ったり、時には「♪Let it go~♪」ぐらいなノリでライトにしてみたり…。「全部OK」って、つまりそれ「ありのまま」にあたるんだ!

「全部OK」って、その奥の深さと覚悟があってこそ言える言葉ではないかと、支援の経験が長いあちこは思うのです。なので、表紙の目立つところにこの言葉をもってきているヤーサスさんの覚悟をバンバン感じているのです。

「移行支援事業所」なんですよね?この入口?

元町工場を改装

「ヤーサス」がギリシャ語で「こんにちは~」とか「またね~」という出会いもバイバイにも使われる言葉らしく、「いえぇ~い!」みたいなイメージで使うそうです。なんだか、ごきげんですね!

町工場だった建物の2階を1フロア使っています。
町工場感があふれてて、格好いいリノベーション物件的雰囲気が漂う入口。
私がよくいく「移行支援事業所」の雰囲気とは全く違う!!
ココは、何かが違う!!と思って、もう一度パンフレットを見ると「新しい形の移行支援事業所」って書いてあった!これは期待値が爆上がり!!と思いつつ、奇をてらい過ぎて何だか、触れずらい空気だったらどうしよう…と思いつつ…ドアオープーン!!

サンタのサビ管さんです。

クリスマスイベントの日で、サンタのサビ管さんが、あたたかく迎え入れてくださいました。

実用書、ビジネス書、漫画も様々!

入口入ってすぐにある本棚には、ビジネス書などもありますが、話題のマンガがたくさん!こちらの書籍はどれも貸し出し可能で、おうちでもゆっくり読むこともできるそうです。

「借りていく本で、何となく体調や情緒がわかるんです」と話して下さるのはヤーサスの代表のサットン(以下 サ)さん。

大田区愛溢れてます!

「今まで興味の無さそうだった本に手を伸ばしたり、利用者さんの変化が見れると嬉しくて…」と。日々の細かな変化にも目を向けていらっしゃる、そしてそれを自然で素朴な空気感を大切にしながらできるのが、ヤーサスの魅力!

そんな代表のサットンさん、ご自身も才能と経験が豊かな方。
音楽をやっていた…という過去から、なんと人生相談が好評で書籍として出版されていて…読んでみると、これがまた面白い!
ここに、サットンさんの支援への原体験というか、言葉や想いの裏付けを見ました!

「大田クルー」で検索!ぜひ!

目的と手段をごっちゃにしない

サットンさんに、ヤーサスの目指すところや特徴について伺いました。一番に出てきたのが「働くを”手段”として捉える」事だと。やりたい事がありその為に必要だからお金を稼ぐのであり、稼ぐことを目的にすると、いきなり苦しい…。

サ:「モテたい」でも何でもいいじゃないですか~。
あ:確かに…。

真面目じゃないといけない空気感

サ:「福祉の世界から見た「働く」って、真面目じゃなきゃいけない空気感ハンパない」
あ:確かに…。
サ:働くことは楽しい!誰かの元気は誰かの元気です!

「なぜ働くのか…」「働くということは~」というところを、トレーニングの基礎の基礎として取り組む移行支援は沢山あります。
その向こうには「働く人像」というか「こうあらねばならぬ…」な事が多くあって、自分がどうありたいか、どう働きたいかという視点では考えにくい設定が多いのではないか!!!!という発見!

これ、あちこ的には大発見!

自分でごきげんに働ける人(自律的な人)を探す企業が多い中、トレーニングするフェーズでは「こうあらねばならぬ視点」を重視して育てているとしたら、ミスマッチ多くなるはずだ~。

そう、夢をかなえるために働くとしたら、楽しい方がいい!「我慢の対価で給与がもらえる」というよりも「夢に向かって、楽しく稼ぐ」の方ががぜんやる気になる!

そうはいってもね~…現実はさぁ~…という声もよくわかります。実際そんな現実もあるでしょう。ヤーサスでは、そこを見ないふりしているのではない様です。現実の厳しさも織り込み済み…だからこそ、根っこの「自分」を大切に育むことに時間をかけている。

ココロの充電

ヤーサスのシンボルツリー
まっすぐじゃないのがいいでしょ?とサットンさん。

「ねばならない」から解放されて、ありのままで良い場所。そんなヤーサスはココロの充電にもってこいだと思う。

ビジネスマナーやスキルはもう十分!なリワークの方とか…。心技体でいうと「技」以外の2つを整える場所。3分の2を整えるって大切な事。

身体のメンテナンスもこちらで…
体力って大切。生きるためのエネルギーチャージ。これ基本ですね。

ココロとカラダの整いって連動してる。

地元密着型・個別性抜群のプログラム

近くの工場からのお仕事

近くの工場からの依頼で、正確に仕上げていく力を彼は持っています。地域の企業のお役に立つことで、地域で生きていくための行動範囲を広げていく…なんて意味のある取組み!

ビジネスマナーやPCスキルだけではなく、個別に持っている力にしっかりと焦点を当てて、「生きる」という視点「人生」というスパンでとらえた支援は、これからの時代の新しい支援だと改めて感動しました。

イエェ~イ!の奥に「志」感じる移行支援

ヤーサスの存在を知ったとき、就労のフェーズではない方をターゲットにしたような、なんだか共感できない移行支援事業所だったらどうしよう…という気持ちも正直在りました。

でも、会って話して、心配していたそれとは全く異なるものであるとわかります。冒頭にも記した通り「全部OK」と支援側が書くことは勇気の塊なんです。世の中の「働く人像」だけにとらわれず、個々の持つ力を信じることに本気で向き合うことは、勇気がいります。なぜなら、結果として「企業への就職」には繋がらない可能性もあります。そうすると、制度上の移行支援としては評価されません。就職率、定着率と結果も求めれれる移行支援の仕組みで、あえて難しいところに切り込むのは、きっと、「はたらく」事を通して、夢をかなえる事を一緒に喜びたい!そのチャンスはみんなに有ることを体現しようとしているのではないかと…。

2022年2月開所で、今から!これから!の移行支援。
どんな人財を育て上げるのか、今からドキドキワクワクです!
豊かな土で育った大切な人財を、大きく育む企業の皆様におつなぎできる日が来ると期待して、心から応援したいと思います。