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「ありがとう」が言える子が育つ!“ヨコ型思考”の親になろう

子どもには「ありがとう」を言えるようになってほしいと願いつつも、子どもにはいつも厳しい言葉ばかりをかけている、肝心の子どもへの感謝が抜けてしまっている…そんな“タテ型思考”の親御さんは意外と多いもの。
目指したいのは、子どものやる気を引き出し、自然と感謝の心を育てる“ヨコ型思考”の親です。
今日は、タテとヨコ、この2つの思考の型が子どもに与える影響についてみていきましょう。

●上からの“タテ型思考”と同じ目線の“ヨコ型思考”

世の中には、2パターンの親がいます。タテ型思考の親と、ヨコ型思考の親です。
“タテ型”と“ヨコ型”。このふたつの思考のちがいはなんでしょうか?

タテ型思考の親は、自分の子どもを能力が低く、自分より劣る人間だと考えています。子どもを自分より低く見て、命令口調でものを言い、子どもの言うことをろくに聞いてやらず、自分のやり方、考え方を子どもに押しつけます
子どものすることを、まずい、下手だ、上手にできない、まだこんなことができないとマイナスの評価を与えます。
すると子どもはやる気がなくなり、反発し、ますます親の気持ちとは反対の方向に成長していきます。

このような親は、親のほうから子どもに「おはよう」「ありがとう」「よくやった」「すごいね」などの挨拶の言葉、感謝の言葉、ほめる言葉、感動の言葉がほとんど聞かれません。

一方、ヨコ型思考の親は、自分より大きな可能性を持つ子どもを尊敬し、その能力を信じ、子どものすることを大切に見守り、子どものすることに驚き、上手、下手よりもやる気に感動し、がんばれと励まし、子どもが言葉を返すと「意見が言えるようになった」と喜び、子どものすることを、もうこんなことができると認め、それを口に出して上手にほめる親御さんです。
すると子どもは喜んで「もっと喜んでもらおう」「もっと上手になろう」とやる気を大きくしていくものです。

さらにヨコ型思考の親は、朝起きたときから子どもに「おはよう」と言葉をかけ、「元気に起きたね」とほめて、子どもの1日を心はずむものにしようと心がけます。

つまり、ヨコ型思考の親とは、子どもを上から下に見下すのではなく、子どもと同じ高さになって、あるいはむしろ下になって、子どもの心を見ることができる親御さんです。

子どもを自分より劣ったものと見下さず、子どもの心が見られるようになったとき、育児がうまく滑りだします。

●親が子どもに感謝すると、子どもも感謝の心が育つ

子どもの心を不安にかりたてるのは、親の態度と言葉です。1日中小言ばかり言って育てると、子どもの心は少しも満たされません。

子どもの心を満たすには、やさしく抱きしめてあげると同時に、子どもの耳に快い認める言葉、ほめ言葉、ねぎらいの言葉、感謝の言葉を入れてあげることが大切です。

親が子どもに用事を頼み、子どもがしてくれたら、「ママを助けてくれてありがとう」と感謝し、子どもをギュッと抱きしめると、子どもの心は動きます。「自分は役に立った。もっとママの役に立ちたい」と思うようになり、今まで動かなかった子どもの心がイキイキと動きだします。

子どもは人に感謝されて喜ぶ気持ちを育みます。また親が感謝してみせるので、子どもの口からも人に親切にしてもらったときに自然に「ありがとう」と感謝の言葉が出るようになります

子どもには「人間として成長するには、心を大きく育てることが大切なんだよ」と教えましょう。そしてどうしたら心を大きくすることができるかを教えるのに、「人に喜ばれること、感謝されることをすると心が大きくなるんだよ。きみたちも人から親切にしてもらったら嬉しいでしょう」と教えるとよいのです。

人間が生きていくために誰もがまず考えなくてはならないのは、相手をどのように喜ばせようと心がけるかです。相手を喜ばせる、幸せにする。すべての人がそのように心がけたら、この世はどうなるでしょう。とても平和になると思います。

子どもにその心を教えるには、まず親が子どもにちょっとした用事を頼み、してくれたことに対して「ありがとう」と心から感謝してみせるとよいのです。

子どもは感謝されて、人に喜んでもらったことを知ります。そして喜んでもらえたことを嬉しく思い、さらに喜んでもらおうと努めます。
子どもに感謝をすれば、子どもが感謝を覚えるのです。

感謝されると、感謝された人の心は喜びます。感謝の言葉は人をやさしくします。 子どもの心をやさしくするのは、親の叱る言葉ではなく、親の感謝する言葉です。 親の感謝の言葉は、子どもの心を明るくし、やさしくし、やる気のある心に変えてしまいます。