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親は忙しいくらいがちょうど良い!?失敗は子どもが成長するチャンス

私たち親は、待つことが苦手です。子どもがちょっと苦労しているのをみると、すぐに手を差し出して助けてしまう、あるいは、親の予定やペースを優先させたいがために、先に気を回してなんでもやってしまうという方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、そのような対応が子どもの成長の機会を奪っているかもしれません。

●手取り足取りが子どもからチャンスを奪う

ある男子高校生が、地方から東京まで遊びに行くことになりました。そこで親が路線を検索して、「何時の新幹線に乗って、ここで乗り換えたらいいよ」と、プリントアウトした紙を渡そうとしました。すると、男の子は「そこまでされたら、全然面白くない!」と怒ってしまったというエピソードがあります。確かにその男の子の言う通りです。せっかくの冒険なのに、親の決めたルートをたどるのは、意味がありません。たとえ失敗し、遠回りをしたとしても、自分で決めて行動する。その過程に気づきがあり、そこに成長があるのです。

親はすぐに答えを言わず、待ってみましょう。子どもも自ら考えたいときもあるのです。

小さな子であれば、最初のうちは教えなければならないこともあるでしょう。しかし、ある程度教えた後であれば、「こういうときは、どうするんだっけ?」と、子ども自身に思い出させる質問をしたり、「あなたならわかるわよ」とちょっと突き放してみたりすることが大切です。

いつまでも、「間違えないように…」「失敗しないように…」と先に手を回していると、失敗から学ぶチャンスを失ってしまいます

良かれと思ってやっていること、生活をスムーズに回すためにやっていることが子どもの成長の機会を奪ってしまうのはなんだかもったいないことですよね。

●成功の体験と同じくらい大切な、失敗の体験

幼い頃から小さな失敗を繰り返すことで、私たちはそれを成長の糧にすることができるようになります。「こうしたからダメだったのか。じゃあ、こうしてみよう」と いうように、同じ間違いを繰り返さない方法を考えたり、創意工夫をしてみたり。失敗への耐性もついてきますから、挫折を味わうようなことがあっても、そこから復活することもできます。失敗しない人生などありませんから、このような失敗から学ぶ力は、非常に大切です。

もし、全く失敗を経験せずに育ってしまうと、何かちょっとした失敗をしただけで、必要以上に落ち込んだり、立ち直れなくなってしまいます。失敗の経験は、成功の体験と同じくらい大切なことなのです。

仕事と子育ての両立で時間がない、子どもがたくさんいて一人ひとりに手をかけてあげられないと悩んでいる親御さんもいらっしゃるでしょう。そのような場合、どんなときもそばにいて、失敗を回避してあげるということが物理的にできません。
しかし、あまり子どもにかける時間がない、というのは逆にプラスに働くのではないでしょうか。

親からのマンツーマンのサポートがない子は、失敗することも多いはずです。しかし、一人で物事に対処しなければならない場面があることで、早いうちから多くの経験をすることができます。

親が少しくらい忙しいほうが子どもにとってよいのかもしれませんね。