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これからの時代に活躍する、独創力と協調性を兼ね備えた子を育てよう

今年は8月にフランス・パリで夏季五輪が開催されます。五輪と言えば、開催前にはいつも新種目が話題になりますが、パリではブレイクダンス、スケートボード、スポーツクライミング、サーフィンの4競技が新たに登場するようです。

また、コンピュータゲームの腕を競う「eスポーツ」も新種目としての追加が検討されていました。今回のパリ大会では見送られましたが、国際オリンピック委員会(IOC)は昨年、「eスポーツ委員会」を新設するなど、正式に五輪の競技としてeスポーツが加わる日も遠くないでしょう。

ダンスやゲームが五輪の競技として登場するなんて、ほんの10年ほど前には想像できなかったことであり、時代の変化を感じますね。

時代が変化するということは、これまでの常識や価値観が通用しなくなってくるということ。そして、これからの時代を生きるためには創造性や独創力が必要になってくるということです。

●新しい時代に必要なのは、独創力

子育ての目標の一つは創造性の高い子、独創力のある子を育てることです。そのためには発明の才のある子どもを育てることを目標にしましょう。

今企業がいちばん必要としている人材は独創性のある人、言い換えれば発明の能力のある人です。
一企業の盛衰は、その企業が他のどこにも負けない独自の発明品を造りだしたかどうかにあります。生産と販売を一社で独占できる品物が造れたら、その企業は大きく伸びます。
例えばソニーのテープレコーダー、日立のモーター、トヨタの自動織機、パナソニックの電池式ランプなどです。

つまり、社会が求めているのは、自分でものを考える力のある創造性タイプの人間なのです。

ある企業では、履歴書に出身校を書かないでよく、代わりに人とどれだけ違う能力を持っているかを採用の基準にしています。またある企業では、大学で留年した経験のある者しか採らないということです。面接のときに留年した経験があるかどうかを問い、その留年に対して、なんと「留年してよかった」と答えた者の中から、なぜ留年したかを徹底的に問いただし、採用者を決めるのだそうです。
なぜこのような採用法にしたかというと、この会社では、それまで採用した社員の中で、目覚ましい仕事をする社員の数が留年組の中に非常に多かったからです。
そこで、"金の卵"を探すには、ストレートに大学を出る学年よりも、留年経験のある学生の中からそれを探そうという会社の方針になったのです。

結局、企業が求めているのは、そして新しい時代にはばたく人間に求められているのは、強い個性のある人間、光る個性のある人間であるということです。

そこで子育てで考えなくてはならないのは、この創造性タイプの人間を育てることです。

●独創性のある子=好き勝手ではない。協調性も大切

ではいったい、創造性・独創性豊かな大人に育てるための子育てとはどんなものでしょうか。それは、成績よりももっと大切なことがあることを親が知ることです。
人の役に立ちたい、この世に何か新しいものを付け加えたいという夢を持つ子を育てましょう。

ついつい親は、心配から子どもを勉強、勉強で鞭打って、普通のレールに乗せ、みんなの列からはみ出さない子に育てたいと思いがちです。いい高校に入り、いい大学に入れたら安心だと考えます。

もともと教育というはラテン語で「引きだす」という意味です。子どもの未来を親の価値観で縛り付けるのではなく、ぜひ一人ひとりの子どもが持つ個性を伸ばしていく姿勢で子育てに臨みましょう

しかし、これは好き勝手やりたい放題やってもよいという訳ではもちろんありません。
世の中で活躍するためには、人と協調してやっていくことが求められます。そのためには友だちを尊敬し、協力し合ってやっていくことの大切さを教えたいものです。自分で考えて動く自発性や、きちんと責任を持って行動できる責任感も大切なことです。

また、先を生きるひとりの大人として世の中へ貢献すること、そして、高い人間性を目指して徳を磨いていくことの大切さを伝えていきましょう。

参考:IOC、eスポーツ委員会新設 「五輪競技を補完、強化」
https://news.yahoo.co.jp/articles/128771eb84295e0a939eb21e6c2eca8473cfc516