親は無力がちょうど良い?子どものやる気がアップする「頼る子育て」
子どもに何でも前向きに、積極的にやる気を持ってもらうことはなかなか難しいことです。
つい、親である自分がやらせないと、という気持ちから「〜しなさい!」とお尻を叩くものの、やりはじめた子どもはしぶしぶ…という状況は珍しくないのではないでしょうか。
このように、子どもにやる気がない、もっと積極的にやる気を起こしてほしいとき、親はどういう態度でいたらよいのでしょうか。
そこで今日は、子どもがやる気になる秘訣をお伝えします。
●命令調で子どもの心は動かない
親はつい、子どもより自分が上と思い、わが子には教え込まないと思って、「早く起きなさい」「早く食べなさい」など、命令調で「〜しなさい」と言いつけがちです。
しかし、実はこのような命令調の言葉は、子どもの心を動かなくする言葉です。
そのため、子どもは親の期待通りに動いてくれるどころか、逆にすべてが遅くなります。
命令調では、子どもが自分でやろうという気持ちを無くし、すべて親にしてもらわなくてはダメ、教えてもらわなくてはダメという子を育てることになってしまいかねません。
親が子どもに対して、やる気を持ってほしいという気持ちばかりが先行し、わが子を自分よりも低くみて、命令語・否定語・禁止語で接すると、子どもの心には満たされない思い、恐れや不満、自信喪失が巣くってしまいます。すると子どもの心は外に向かわないのです。
これでは、本来の親としての希望が叶えられるどころか、反対に子どものやる気を削ぐことになってしまいます。
●親は無力くらいがちょうど良い。子どもに頼ってみよう
では、子どもを積極的な子に変え、やる気を起こさせる秘訣は何でしょうか?
それは、親が偉すぎてはいけないということです。
親が子どもの上に立ってものを言うのではなく、子どもの下に立って、子どもより無力になって子どもに仕事を頼むくらいがよいのです。
難しく考える必要はありません。たとえば「○○ちゃん、お母さんちょっと今忙しくてできないの。これをお父さんのところに持って行ってくれる?」「玄関の靴を揃えてくれる?」など、子どもにできるささいな仕事を頼んでしてもらいましょう。
頼みごとをしてくれたら、抱きしめ、感謝して、喜びを伝え、ほめてあげましょう。
すると子どもの心は自分が認められた、ほめられた、親の愛情をもらったという喜びに満たされます。
普段の生活の中で、子どもに頼り、教えてもらうようにすると、"お母さんを助けたら、お母さんが喜んで自分を抱きしめてくれた。わたしを愛してくれた"と子どもが思い、子どもが存在感のある子どもに変わります。これが大切なのです。
親に頼られると、子どもは自分の価値を感じることができ、自分の存在に自信を持つことができるようになります。
存在感のある子どもは、自分のすることに自信を持ち、その結果積極的に動くようになるでしょう。
今日から早速、命令調をやめて、子どもに頼る子育てにシフトしてみませんか?