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15の春
彼女は他校の人だった。
背が高く、大人っぽいキレイな子
高校受験の年、とは言えまだ実感の少ない中
学習塾の休憩や終わりに友人達と共に話すようになった

君が『授業中、指が綺麗だなって思ってたんだ』と言ってくれた僕の手

受験が現実的に見えてきた秋
最初で最後のデートで繋いだ2人の手

白くて、細くて、少しだけ冷たかった君の手

共に進学した高校の体育祭
一言も喋らず、ダンスで少しだけ触れた手

君と手を繋ぎ続けることができなかったことに
後悔は…ある。

でも、今
それぞれの家族と繋いでいる手は、
あの時よりもキレイだと思う

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