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合宿免許日記①-4 【講習開始】

講習が始まった。
最初の講習は「宿での過ごし方」

入って2日目にして宿で飲酒と喫煙をした生徒が退校させられたこと、その生徒が宿に多くの謝罪金を払ったことや、退校させられる生徒が少なくないことなど次々と辞めさせた事例を話していった。

続いての講義は交通事故について。
死亡したケースを多くとして、交通事故の事例を淡々と話していった。

(最初から乗るの怖くなってくるって、、、)
当たり前のように運転に慣れている友達達に畏怖し、遥か遠くに感じた。
公道に出て走る責任は重大だった。

(誰もが同じ話を最初に聞いたんだ)
と思うことで、学科の授業をなんとか乗り越え、ついに技能の授業に挑むことになった。

最初の技能講習はシミュレーターを使った練習。画面に流れてくる説明を見てその通りに手足のペダルやハンドルを動かしていく。 

時間が経つに連れ説明の速度は増していき、
ついには一切手も足も出ない状況になった。

冷や汗が止まらない中、ふと隣に目をやると、さっきまで笑顔で話していた女の子は、物凄く集中した顔で喰らい付いていた。

講習が終わり、指導員が後ろから声をかけてくれた。
「もし本物の車を走らせてたとしたら10回以上はエンストしてたね〜」

(ですよね。シミュレーターでこれなのに公道で走れる未来なんて来るのだろうか!?)
大きく肩を落として帰路につくことになった。




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