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合宿免許日記②-4 【相手の懐にいきなり飛び込むことはできますか?】

帰る時間になり、宿に向かうバスに乗ったのは自分と窪塚(①-5より)の2人。

実は窪塚も1人で来ていることが分かった。
窪塚は相変わらず急な距離の詰め方だが、昨日より話しやすく感じた。

ただ、敬語になっていた。
今朝のバスでの話を聞いていたのだろう。

「思い描いた免許合宿とのずれ」について盛り上がった。彼も同じような憧れを持って入校しており、落胆していた。

窪塚は夜に宿を抜けてカラオケにいくのが夢だったらしい。
1番近い店が徒歩20分のセブンイレブン一軒のみである僕らの宿からはとても縁遠い話。

窪塚は話に熱を帯びてくるとタメ口になる。こちらとしては全然いいのだが、少ししてまた敬語に戻る。タメ口と敬語が入り混じった話し方は少し窮屈そうに感じた。
ごめんね。

解決方法は分かっている。
自分がタメ口になれば良いのだ。

ただ、一度敬語で入った相手にすぐに切り替えるのは中々難しい。


宿に着いた。
体は疲れているのに、寝床への慣れなさと明日への不安で中々寝付けない。
ずっと気を張っている感覚がある。

2日目にして退校させられた人の話を思い出した。そこまでのふてぶてしさが羨ましい。

やっとわかってきた。いや、ずっと気付いていないフリをしていた。
自動車免許を取るってちゃんと辛いのだ。

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