No.52 人気と努力と良し悪しと

 最近, 「千年戦争アイギス」の魔神Lv16星4の攻略動画をYouTubeにそれなりの頻度で挙げている. これは

1) 魔神が毎週復刻するようになったこと
2) それ以上に先日の英傑ガチャで, 幸運にも天井一回回しただけで, 黒イムラウと黒エフトラを両方引けたことにより, 我が軍も魔神Lv16星4の低人数攻略ができる条件(黒英傑, 湯ズリー, その他7年かけてコツコツ集めて育てた諸々のユニット)が整ったこと
3) 録画とアップロードの仕方がわかったこと
4) 編成の枠が20では足りず, 攻略の(編成の)記録を残す必要性がますます高まっていること

による. 「アイギス」だけを7年続けてきて(他のソシャゲは, コラボボーナスをもらうために少し「Re:御城」をやっただけで, 何もやっていない), はじめての(一種の)マイブームである. 

 皮肉というか, 当然というか, 投稿動画がそれなりに再生されている. それこそ別垢(むしろ本垢)に投稿している私の「本職」の動画よりも, である. まぁ, それはいい(しようがない)としても, 問題は投稿した「アイギス」の動画についての人気と努力と良し悪しとの相関である. 

 当然のことながら, この3つにはある程度の相関はあるが, 絶対ではない. たとえば

・頑張ったからといって良いものができるとは限らない(ダメなものはどう頑張ってもダメ). 逆に頑張らなくても良いものができてしまうこともある(ただし, これは稀である).
・良いものであっても人気がでるとは限らない. 逆に人気が出てもそれが良いものとは限らない(これはよくある). 

ということはよくある. ここでいう「良し悪し」だけは若干ゃ微妙で, 「人気」(再生数, 高評価数, etc.)や「努力」(作業時間)とは異なり主観的なもので, そもそもあまり信頼をおいてはいけない指標であることには留意しつつも, 個人的には一番こだわっている点である. だから, 「良し悪し」が「人気」に反映されないこと(相関がでないこと)は, よくあることとはいえ, 奇妙な感じがする(端的に言うと気持ち悪い). 

 これは「アイギス」に限らず, (それ以上に)「本職」でも非常によくある(むしろそうである場合の方が多いとさえいえる?)のだが, 「趣味」でもこの「真理」が現れることは当然とはいえ, 原因が気になるところではある. たとえば直近の「アイギス」の魔神Lv16星4の少人数攻略動画

1. 千年戦争アイギス 魔神フールフールLv16 星4 (5人編成)
https://www.youtube.com/watch?v=rK8e501TfbI

2. 千年戦争アイギス 魔神アモンLv16 星4 (5人編成)
https://www.youtube.com/watch?v=BJK2ohdI6Kw

3. 千年戦争アイギス 魔神ウェパルLv16 星4 (6人編成)
https://www.youtube.com/watch?v=59IcD6oPCPA

を例に考えてみよう(このうち, 3については投稿して日が浅く, 再生数がまだ確定していないから, 再生数の伸びの具合から測る). 

 このうち, 私が一番よいと思っているのは1であり, また最も「努力」(というより苦労)したのも1である. 基本戦法は非常にsimple(一般に低人数攻略は選択肢のvariationsが少なくなるので, 攻略の基本方針も必然的にsimpleになる)であるにもかかわらず, 針の穴をいくつも通すような曲芸的stepがいくつもあり, 一種のartのようにさえ思っている. 

 次に気に入っているのは2であり(「ワンダーハート」というコロンブスの卵的な発想も気に入っている),「努力」に関しても2番手につける(労力の大半は「ワンダーハート」という鍵を発見するのに費やした). そして最も努力せず, 3つの中の相対評価は最も低い(ただし絶対評価でいけばそれなりに気に入っている)のが3である. 

 ただし, 「人気」(再生数)で測ると1が一番低くなり(現状の単純な再生数は3が一番低いが再生数のペース的には1が一番低い), ある意味で一番手抜きの2が一番高くなる. この現象はどう解釈すべきか. 

 「本職」での経験も踏まえて言うと, これは「わかりやすさ」が関係しているかもしれない. たとえば, そういう人が実際どれくらいいるのかは不明だが, 私の動画を攻略動画として参考にしようと思った場合, 曲芸的なstepが入るものよりも, よりsimpleでわかりやすいものが好まれるということは得心がいく. RTAの世界記録ならいざ知らず(魔神Lv16星4の少人数編成のworld recordがどうなのかはよくわからない), 私が趣味の片手間にテキトーな記録のついでに挙げている動画について, art的な要素はそもそも求められていないのかもしれない. 確かに逆の立場に立ってみれば, 制作者がどれくらい「努力」しようが, 「出来が良い」と思っていようが, 受け手側にしてみればそんな事情は知ったこっちゃないというのは至極当然である. 

 尤も, 1週間経ってみれば, 3が2を抜いているかもしれないし, そうすると「人気」と「良し悪し」の奇妙な逆転は部分的に解消されるかもしれないから, 結論を出すのは早計ともいえる. ただ, 個人の記録用に残しているから別段気にしていないとはいえ, 「趣味」の「アイギス」でも「本職」の宿業のような「真理」が現れることに少しばかり残念な気持ちになった次第である.

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