No.146 千年戦争アイギス 10周年記念特大生放送SP ひびきチャレンジレポート

2023年11月21日 23:58

0. Abstract

　令和5年11月19日(日)に放送された

千年戦争アイギス10周年記念　特大生放送SP！！

内で行われた「ひびきチャレンジ」(王城奪還星4, 銀以下王国少人数編成, 王子神器無し) 51:20-59:05 に関しての, 改良とそれにまつわるいくつかの興味深い発見(銀以下王国編成の特徴, 戦神の加護「マブダチコンビ」の面白い応用)についてまとめる.

1. Introduction

　千年戦争アイギスが10周年記念ということで, 諸々のイベントが現在進行形中であるが, 先日10周年記念の(3時間の)特大生放送が行われた. 10周年ということもあり, 正直何が何だかわからなくなるくらい色々なことがあったが, 一応最近名物化(?)してきた生放送出演者達による「アイギスチャレンジ」も例によって行われた(藤木チャレンジは一体いつになるんだろう…). その中でも個人的に今回一番面白かったのが, ひびき遊氏(私の note では基本氏呼び等の敬称は用いないが, 今回は彼と少しやり取りをしているので例外的に氏をつける)による「ひびきチャレンジ」によるであった. これは一言で言えば,

「王城奪還星4, 銀以下王国少人数編成, 王子神器無し(正確にはレベル200まで入手可能な称号のみ?)」

の縛りプレイである(以下, これを「ひびきチャレンジ」と呼称する).

　「王城奪還」に関しては, その界隈では「銅城奪還」(王城奪還, 銅以下)と呼ばれるように, 非常に昔(それこそリリース当初)から多くの研究がなされてきた. ただ星4については「銅城奪還」が成功しているかは私は知らない(調べ切れていないが現状では恐らくまだ無理なのではないか. 少なくとも私には無理だった). 銀以下に関しても「ストーリーミッション少人数編成」に関しては, これもまた古くから多くの研究があるが,

「星4かつ王国編成縛り」

というのは殆ど先行結果はないような気がする.

　個人的にはレアリティ, もしくは男性, 女性以外の「属性」縛り(e.g. 東の国, 華の国, 妖怪, 竜人, 果てには絵師縛り, etc.)に関しては余り興味が無かった. というのもそれらは「趣味」(好み or 先行結果がない)以外に, 何らかの一般性, 普遍性が特には存在しないからである. しかし, 今回の「ひびきチャレンジ」は

(1) 銀以下は許すが銀メイジは縛る(王国には銀メイジが存在しない!!)

という面白い特徴がある. またこういった縛りプレイの改良を試みる上で

(2) マブダチコンビバフの活用法

という従来の「銅城奪還」では存在しなかった興味深いテクニックを発見したので, このレポートではその報告を行う.

　Section 2 ではオリジナルの「ひびきチャレンジ」とその改良についての概要を述べる. Section 3 で「ひびきチャレンジ」の特徴である 1) 銀メイジに関する縛りとそういった低レアの縛りプレイの状況下で有効になると思われる 2) マブダチコンビバフとその活用法を述べ, Section 4 でそれらを踏まえた上での展望, 特に縛りと戦神の加護の関係の問題を述べる.

2. 10周年記念ひびきチャレンジ概要

　上述から繰り返し述べている「ひびきチャレンジ」は配置順に

カリオペ, ソーマ, フィリス, (大英雄王子), アリサ, ロイ, モーティマ

の6人編成(いずれも恐らくフルスペ)で, これはこれで良いのだが, 放送直後から

一. 左下のソーマがスキル点火時以外は殆ど仕事をしていない(門の前に配置した方がよい).
二. 王子とモーティマの位置が前過ぎる. 門から出てくる敵を十分に叩く前に捕まえてしまい, (しかも二体壁役を置くことで)回復が追い付かなくなる可能性がある(一つ後ろのマスに置き, 更に壁役は減らすべき).

といった点が気になり, 改良を試みた.

　当初は「ひびきチャレンジ」の王国編成縛り要素を失念しており, 単純な銀レア少人数編成縛りと勘違いして,

千年戦争アイギス王城奪還星4 ひびきチャレンジ (銀以下, 4人編成)

という全くの別解を考えた.

　しかし, この動画を YouTube に上げた直後に, ひびき遊氏ご本人から

「ひびきチャレンジは更に王国編成縛りがある」

旨のコメントをいただき, それを受けて上述の一., 二. を踏まえて改良した

千年戦争アイギス王城奪還星4 ひびきチャレンジ改 (銀以下, 王国, 5人編成)

を作成した. これは配置順(私の動画ではいずれもサムネの編成順に配置している)に

ソーマ, カリオペ, フィリス, (大英雄王子), アリサ, ロイ

の5人編成(いずれもフルスペ)で, 「ひびきチャレンジ」からモーティマを抜いた改良版になっている.

3.「ひびきチャレンジ」の特徴と戦神の加護

　「ひびきチャレンジ」の特徴として, ひびき氏自身も言及されているように

「銀以下縛りを課すとメイジは自動的に銅以下になってしまう」

ということが挙げられる. 私はこの事実を, 彼に指摘されるまで, 全く気付かなかった. てっきりヴァレリーあたりは王国の魔術師だと思い込んでいたのだ. 逆にそう言われて交流を思い出すと, 確かに王国固有の魔術師ではなかったことに得心もいったのだが, ともかくこれは非常に意外な縛りであった.

　そうすると必然銅以下メイジという縛りがかかるのだが, 今回の「ひびきチャレンジ」における最大の問題点は, 射程の短さや殲滅力の弱さ(その昔は「トロ火」と呼ばれた)ではなく, 銅以下メイジの HP の低さの方である. 特に HP が 900 以下の場合, リッチの攻撃を 2 回受けると落ちてしまう(3回は受けられない). これにより「ひびきチャレンジ」でも, 「銅城奪還」でも, バンデットやアーマー等の高 HP の避雷針ユニットが必要になったわけである. その思想, 戦法で行くと「ひびきチャレンジ」は限界ギリギリの構成になっており, ここから更に改良するにはこの問題をうまく解決しなければならない.

　上述の動画はこれを clear しているわけだが, 攻略の鍵は

1) アイドルリノ遠距離HP+1%
2) 白サナラ全味方HP+5%
3) 「戦神の加護」マブダチコンビ HP+7%
4) 「戦神の加護」『人間』最大HP強化+5%

の諸々の HP バフが入り, ロイの HP が 765 から 907 になる点である. 特に後述するように 3) のマブダチコンビバフが重要である.

　ここの計算はよくわからない(この辺のわかりづらさも10周年以降なんとかしてほしいが). 多分, 1), 2), 3)が

765 × (1.07 + 1.01 + 1.05) = 864.45

が先に盛られ, それから(バフを盛った最大 HP に) 4) をかけて

864.45 × 1.05 = 907.6725

が正解だと思う.

　ともかくこれ( HP 900 越え)により魔法耐性が 10 あれば, リッチの攻撃

450 × 2 = 900

を耐えられるようになり, 王子とロイの交互の回復で戦線がもつようになる(つまり避雷針が必要なくなり, モーティマがいらなくなる). 無論, アリサが点火すると, リッチ 2 回分のダメージ 871 を一発 (1221) でリカバーできるようになったことも大きいのは言うまでもない.

　ちなみに上述の計算からもわかるように, 白アンブローズの所持バフ遠距離魔法耐性+3%は必要ない. 白アンブローズバフを仮定してよいならば, HP は 871 以上で十分になるのだが, 例えば他の銅以下メイジを編成に入れると, マブダチコンビバフ 3) が消え

765 × (1.01 + 1.05) × 1.05 = 851.445

となってしまい, 逆にリッチの攻撃に 2 発耐えられなくなってしまう.

　これはかつての銅城奪還時代には考えられなかった戦法もとい現象である. というか銅城奪還の時点でマブダチコンビバフが消えるので, 現状では銅以下で英魂王子トークン戦法を採用したとしても避雷針要因は恐らく抜けない. オリジナルの「ひびきチャレンジ」にしても, モーティマを入れてしまうことで, マブダチバフ 3) が消えてしまっていると思われる.

　つまり

「ひびき編成からモーティマを抜くことでロイが強くなる」

のであり, こういう全く思いがけぬ逆転の発想ができるから, 10年(8年半)経ってもアイギスはやめられない.

4. Concluding remarks

　今回は「ひびきチャレンジ」とその改良を試みることで, 属性縛りによって生じる思いがけない制約条件, 及びそれを解消する戦神の加護の意外な活用法を発見した. これは「王国編成銀以下縛り」の下で発見だったが, 他の属性縛り(の銀以下)でも似たような現象が見つかる可能性があると思う. これまでも低レア縛りで戦神の加護は活用されていたが, 今回のマブダチバフのような変則的な使用法に関しても面白い応用がまだまだあることが期待され, 今後の研究が待たれる.