『渋谷の今週』9時台ゲストコーナー

2016年10月17日(月)9:00-10:00放送

ゲスト:塩田泰造さま(脚本・演出)
    宮原将護さま(俳優)
MC  :大木秀晃
    :mochico
紹介者 :藤城亜砂 

大木 : 今日のゲストをご紹介したいと思います。

舞台『裁判長! ここは懲役4年でどうすか』演出家の塩田さん、出演の宮原さんにお越しいただきました。よろしくお願いします。

順番的には脚本・演出の塩田泰造さん、と、ご出演されている宮原将護さん、そして、ご紹介いただいた藤城さん、ですね。

このタイトルがすでに気になるんですけど……。

塩田 : はい、『裁判長! ここは懲役4年でどうすか』というのは、北尾トロさんという作家さんが書かれたベストセラーエッセーで、50万部以上読まれていて、前に舞台にもなっていますし、映画化もドラマ化もなっている、大ヒットコンテンツです。

大木 :漫画にもなってますよね。

塩田 :漫画にもなっています、漫画、超面白いです。

大木 : 2016っていう事は、前にも……?

塩田 :一度、自分ではない作家の方が、舞台でやってるんですけど、あまり参考にせずに新しい気持ちで……

大木 :完全新作として、ですね。

塩田 :北尾トロさんが好きなように書いてくれって、おっしゃっていて……すごく度量の広い方で………内容は、すごく面白く、裁判傍聴って、誰でも行けるんですけど……霞が関の裁判所に行けば、見れるんですけど、それを見に行ってトロさんが感じた事を、レクチャーしている……傍聴って面白いよ、という内容のエッセーで……いろんな風にコラージュしていて、こんな被告がいて、こんな証人もいて、これは、お涙頂戴だろうとか、それは、グッときた……みたいな事が、すごく軽妙な感じで綴られているんです。

それを舞台化するにあたって……舞台ってドラマにしないといけなくて……そ れから自分も結構、傍聴に通っているんですけど……その傍聴で感じた……やっぱり、人って必死になるんじゃないですか……助かりたいし、悪い人は許せないし、その面白さを舞台に封じ込めたいなって思って取り組んでます。

大木 :元々の原作は、実際のノンフィクションをちょっと、小説に……フィクションにしてるって事なんですかね。

塩田 :はい、でも、ノンフィクションです。完全な。

その題材をもらったりしながら……傍聴人って……主演の中村優一さんと石田晴香さん、それから今一緒にいる宮原将護さん……それから宮下雄也さんっていう、皆さん素晴らしい俳優さんだと思うんですが……皆さん、傍聴人の役なんですよ。

傍聴人って裁判を自由に見る事ができる人で……でも、普通考えるとドラマって、主人公が行動する……なんか、こう、何か手に入れたい、とか、守りたい、とか思って行動する事が原動力なんですけど、裁判傍聴ってただ見ているだけなので、危険な目に合わないんです。

でも、その人たちが見ている事でドラマになるって事を、今回心がけています。

結構、挑戦かなって……手前味噌ですがスゴク面白く仕上がったと思います。

大木 : 僕、裁判の傍聴した事ないんですけど、よくスポーツとかだとね。

サッカーだと、12人目の選手みたいな、サポーターも一緒に戦うみたいな、観客も含めての試合、みたいな事をよく言うじゃないですか。

裁判は、そうしちゃいけないわけですね。

塩田 :そうなんですけど、でも、裁判長がおっしゃるには……すごく公平な公正な……検察側の攻めと弁護側の守りを……じゃ、こういう事かな?と、判断をする……そんな公平な裁判長曰く、“傍聴にお客さんが来てる裁判の方が気が締まる”って……見られていると気が引き締まるし、修学旅行の子供達で満員だったりすると判決後の説教に力が入ると……

大木 :裁判長も人間ですからね。

空気っていうものが影響するんでしょね。

塩田 :やっぱり、性犯罪とかだと、男性が女性に……その性的な……そんな犯罪だと、傍聴席に女性がいると、その目がすごく鋭くて……やっぱり被告は委縮して……こう……いるといないのでは違うんだなぁと。

是非、いらっしゃってみて下さい。ホント、面白いです。

大木 :まず、基本情報からお伝えしましょうか。
場所が渋谷区代々木2丁目の、スペースゼロ。
僕も、偶然の先月、別の舞台で行ったんですけど、文化服装学院のすぐ手前といいますか、新宿駅よりのね。

塩田 :渋谷区なんですけど、新宿駅が最寄りです。

大木 :そうですね、甲州街道の南側は渋谷区ですので。
新宿高島屋は渋谷区ですので……(笑)全労済ホールスペースゼロ。

公演スケジュールは今週10月19日、水曜日から、連日で10月23日、日曜日までの5日間、公演される舞台『裁判長! ここは懲役4年でどうすか…2016』……という事で

是非、伺いたいと思います。

mochi:この中で宮原さんの役柄っていうのは、どういう役になりますか。

大木 :気になりますね。

宮原 : 私の役は、傍聴マニアの一番古株で、何でも知っていると……そして、中村優一くん演じる(傍聴マニア)新人の北尾トロに対して色々な事を教えていきながら、北尾トロさんの成長を見守るような……。

大木 :これ、原作者が出て来るって事ですか?

宮原 : あ、言っちゃって、良かったですか……?

塩田 :原作者を理想化して、ずいぶんカッコよくして、感受性豊かな少年のような人にして……原作も北尾トロさんが傍聴にはまっていく過程なんですよ。

面白いなって通っているうちに、段々、見方が変わっていくんですけど……宮原クン演じる『段田さん』っていう『ダンディさん』っていう人は、原作にも出てきて、説教するんですよ。

裁判所に行くと、裁判ってすごいいっぱいあるんですけど、“決めた裁判を最初から最後まで見ないといけない、あなた、気分がふらふらしてるから、判決まで聞かないで、わかった気になる”……みたいな事を説教されて、北尾トロさんがそれに素直にしたがってる関係も面白くて……それをちょっと、下敷きにして、書きました。

大木 :先輩・後輩の関係になるんですかね。

宮原 : ま、そうなんですかね……傍聴に先輩も後輩もあるのかどうか、ってところですけど。

塩田 :でも、やっぱり、あるんですよ。

たくさんやってる公判の中で、鼻が利くようになってくると、今日は、これを見るべきだという事が判断がついて、で、ダンディーさんは、すごいいっぱい見てるから、字(公判名)から面白いとか……裁判長のキャラクターでも、この裁判長のは面白いとか……色々あって……外れだとつまらないんですよ。

例えば、ですけど、民事裁判っていうのは、つまらなくて…つまらないと言って、すいません、離婚とか… お金の利子を払いすぎた過払いのとか……弁護人だけしか来てなくて、とても事務的に進むんです。

大木 :被告人がいない

塩田 :でも、刑事裁判の方だと、のっぴきならない犯罪を犯してしまった人……その原告とそれをすごい攻めたい……許せない検察と、何とかして守ろうとする弁護人と、そういう人間関係のやり取りが、普段では見られない必死さがあって……駆け引きもあってすごく面白いです。

大木 :今、ひとつ、疑問に思ったのは、番組表みたいに、タイトルがあるんですか?

塩田 :はい、あります。傷害致死とか……

宮原 : 金融証券取引法違反みたいな、罪名表が入り口に入ってすぐの所に公判表というのがあって、タイムスケジュールで、何時何分、何号室、と……法廷がいくつもあるので……

大木 :タイムスケジュールみたいなもので……。

これは小説のあらすじみたいに読めるんですか?

塩田 :いや、読めないです。タイトルだけです。でも、そこに結構情報があって、初公判なのか、第2回口頭審理なのか、判決なのかで、違ってきます。

新しい情報を最初から受けたければ、初公判がよくって、決定的瞬間が見たければ、判決……判決は短いんですけど……

大木 :主文、みたいな……。

塩田 :そうです。僕もしばらく、これをやるにあたって、通ったんですけど、だんだんファイルの見方が変わってきて……あとは、傍聴マニアという人がいて、その人についていくと、やっぱり面白かったです。

大木 :それが宮原さんの役柄ですね。ダンディさん的な人ですね。

宮原 : そうです。

mochi:私も前に行った時に……学校で行ってこいって言われて……選び方が分からないんですよ。やっぱりダンディーさんに聞きたかったですね。

塩田 :ダンディさん、今、裁判に詳しいよね。

宮原 :ちょっとだけ詳しくなったと思いますね。

大木 :僕は小心者なんで、ちょっと怖いなと思っちゃうんですけど……ある意味、生々しい描写とかもあるわけですよね。怖くないんですか?

宮原 :僕は、初めて行った時、こんな世界があるんだって思ったんですよ。

本当に(霞が関)駅を出て、すぐなんですけど、そこでいくつもいくつも、毎日毎日同じ事を……同じ事って言ったら、失礼かもしれませんが……法曹界の人たちは、大体、同じ事を繰り返してるんだなと思ったら、きつい世界だろうな……毎日、その犯罪の事を律したり守ったりして……僕が感じたのは、実際に法廷に入ると、罪を犯した人に会えるんです。

ですから、その瞬間が……犯した罪が、もし、殺人ならば……この人が殺したっていう事を感じるんです、肌で。

その人が言う言葉の感じとか、喋り方とかが、本当に生々しいから、それは、ドキドキしました。

僕が見たなかで、一番重い罪は、懲役17年……その方が60を超えた女性で、その女性に懲役17年の刑が下るんだな、と。本当にその時はドキドキ、ざわざわしました。

でも、慣れちゃうんですよ。変な話、ちょっとだけ。

塩田 :さっき言ってた、その役柄でいう、そのダンディさんが北尾さんにアドバイスするのも、“真剣の空気だから見る側も、真剣、真摯にあれ”みたいな……

宮原 :基本的には、そうだと思います。

傍聴マニアって、法に対してどう思ってるかっていう考えを、それぞれが持っていると思うんです。そこにいる人に対しての意見を、その自分のポイントをはっきり持ってるから、(傍聴)マニアになっていくので、そこの見方は、真摯であれと、自分は思ってます。ダンディ段田さんとして……。

塩田 :法廷の中って清らかな空気が流れていて、例えば、弁護士よりは裁判長の方が位は上だと思うんですけど、裁判長が被告に質問した事に対して、それは公平の考えから、その質問は、おかしいと思う、みたいな事を言うんです。そうすると、裁判長が“撤回します”と言うんですね。

だから、国会の、“そうだ、そうだ”みたいなヤジを飛ばして、うやむやに終わるとかがないんです。

だから、被害に会っちゃった人って何も悪くないのに、その犯罪を犯した人っていうのは、こんな丁寧な過程を経て罪が決まるんだって事に、衝撃を受けました。

大木 :ドラマや映画だと、劇場型というか……証明するために、弁護士が何て言うのか……罠を仕掛るじゃないけど、“さっきこうおっしゃいましたよね、それと矛盾しませんか”みたいな、追い詰めるというか、論破していくときに、こう、劇場っぽくやっているのを、映画とかで見受けられるんですけど、そういうのは実際あるんですか。

塩田 :やはり、巧みな駆け引きがあって……

例えば、その罪を犯す気は、なかったけど、偶発的にやってしまった事なのか。明解なその意思があって行った事なのか、人間の心の内側って分からないじゃないですか。

それを、本人の言葉で内側を明かしていくという過程はすごく、スリリングですね。これを言ってしまったって……あ、今、被告、言っちゃいけない事……多分、本当の事、言ったな……という時にため息がもれます。

僕、一度、“あ!”と言っちゃって……(職員に)“お話がある方は廊下でお願いします”と……。

思わず“あ!”と言っちゃって……。

大木 :それは緊張感ありますね。

塩田 :それを舞台化するにあたって、そのリアルさを伝えたいんですけど、やっぱ俳優さんが演じる……それを巧妙に再構築する事によって傍聴のリアルさと人間ドラマの面白さを両方表せたらな……と。

大木 :なるほど……例えば、実際には本人の気持ちというのは出てきた言葉でしか分からないじゃないですか。

舞台では、そういった事が分かったりするんですか?

内心、みたいな……。

塩田 :それは、脚本と演出と俳優の腕の見せ所で、それが分かんないと、面白くないです。

大木 :そうですよね。そこがこの舞台には織り込まれていると……。

塩田 :はい、密度濃く織り込まれていると思います。それから、通し(稽古)を藤城さんがご覧になってます。

大木 :では、ご紹介頂いた藤城さん、如何でしょうか?

藤城 :はい、通し、拝見しました。

私の実家が裁判所に縁があったので、傍聴というテーマでどういう舞台が出来るんだろう、と、そこがずっと疑問だったのですが、あのテーマで、ここまでの人間ドラマを織り込んで……でも、最後、後味が爽やかなんです。

途中、“えー、こんな酷い事が色々あるの?”という事がどんどん出て来るのに……終わらせ方が見事に希望を持った終わらせ方でした。

塩田 :恐れ入ります。

藤城 :そして、宮原さんのような方がいると、締まりますね、やっぱり。

宮原 :ありがとうございます。初めて言われました。

大木 :もし、言える範囲でいいんですけど、宮原さんの名セリフ、言っちゃいけないところは外していただいて……何か言えますか?

宮原 :これは名セリフだと思うのは……最後の方にある言葉だと、僕は思っているんですけど、それは、劇場で聞いていただくとして……。

はい、では、ひとつ。

『裁判の醍醐味は、判決へと至る過程にあり』(エコー)

一同 :おおーーーー……

塩田 :原作にもある……原作のダンディさんが座談会で語っているんですけど……やっぱり……野球でも、オリンピックでも、結果だけ見ると、ドキドキしないで知られるんですけど……愛ちゃん勝ったかな?とか……でも、見てるとヒヤヒヤドキドキして、生きた心地がしないじゃないですか。裁判の傍聴も、その判決が至るにあたる過程が面白いという事を……その事だけだよね、将護クンが全編通じて言っているのは……。

宮原 :全編通じてそういう考えで動いてますね。

あともう一つだけ(セリフを)言うなら、

『私が何回、離婚してると思ってるんですか』

(爆笑)

大木 :それは色々な空想を掻き立てますね。

それも出て来るんですね。

気になるなぁ……その本人たちの人生もちょいちょい出て来るんですね?

塩田 :傍聴人も完璧な人間じゃないんで……ただ、やっぱり柵の向こう側にいる被告とは、犯罪者かどうか、という事で違いますね。まぁ、冤罪の場合もありますけど……でも実は、車を運転する人だったら、何かあって、交通事故を起こしてしまう可能性って絶対、なくはないじゃないですか。

ある日、自分が、ちょっとした柵の向こう側にいるかもしれないという事は容易に想像がつくんですよね。

自分は、そんな事は、ないって思いながら、あ、こういう事でやっちゃったかもしれないなぁ、みたいな気持ちにはなります。

だから、他人事が自分事になっていく感じがちょっとあります。

大木 :観に行ったお客さん……この舞台を観に行った僕らは、その感覚が味わえるという事もあるんですか?

塩田 :それを味わっていただきたくて……お客さんは観客じゃなくて傍聴人と呼んでまして……そのつもりになっていただけるよう、心がけています。

大木 :なるほど、面白い!

藤城 :しかも、傍聴人の気分を味わえるような、会場設定になっているんです。

大木 :あーーーー!すごーい!

ほんとだあー、なるほど、傍聴席の位置に観客席があるんだ……。

藤城 :舞台が、回転するらしいんです。

回転する毎に自分が弁護人側とか検察側とか裁判長側とか……。

大木 :傍聴者もホーム&アイみたいな事があるんですか?

どっち側の人とかで分かれるんですか?

宮原 :分かれないです。

塩田 :実際裁判所では、傍聴人は部屋の一番壁側で見ていて、被告人は背中しか見えない、で、裁判長と向き合って、左側に検察、右側に弁護人がいる形なんですけど、そうすると被告人を演じる俳優さんの、声は聞こえるけど、機微が見えない……なので、いいような感じで回して……映像でいうとズームアップってあるじゃないですか。あれって“グーン”と寄って、人の顔のアップになるんですが、それは、結局、人間の心が見たかったところに寄るという事で、結構、自然な生理だと思うんですね、ズームアップって……それの舞台版をやりたいな……と。だから、回転したなって思うんじゃなくて、今見たいなと思う人の顔に“クイーッ”といく、そんな構造になれたらなと思ってます。

舞台は三方が囲まれている特殊な舞台で、全労済ホールって自分たちが思ったように組めるんですけど、ここからが舞台、ここから客席って決まってなくて……舞台美術で日本一と言われている島川とおるさんという方が、この回転舞台を提案して下さって、余す事なく使いたいなと思ってます。

大木 :あれ?もしかして、これ、ここも観客席?

宮原 :そうです、この横も観客席です。

大木 :あ、そういう事だ……

mochi :稽古の時とかってどうしてたんですか。

塩田 :稽古、オニですよ。みんなにイス持って回ってもらってます。

(爆笑)

宮原 :だから、その法定の中を演じる役者の皆は本当の感じで演じた事がないっていう……事なんです……なので、1日リハーサル……2日間、リハーサル出来る時間があるんですが、その中でお盆(舞台)が回りながら、今までは、自分でイス持ったり、動かしながらセリフを言ってた……言葉をはいてた……それが全くなくなるので(回る舞台が楽しみです)……。

塩田 :イスを持って回りながら、真に迫ったセリフを言ってくれて、本当素晴らしい俳優さん達です。

大木 :じゃあ、さっきの傍聴席に人が入ると、また空気が変わるという意味では……初演の10月19日と(楽日の)23日では、また、雰囲気が違うかもしれないですね。

塩田 :伝えたい事はブレがないと思うんですけど、毎日、雰囲気が変わっていくかも知れません。

また、本当に集まってくれた……素晴らしい実力者が勢揃いで、すごい見応えのある1時間50分だと思います。

やっぱり……あの……ホームドラマとかだと、どうしても、感動的なシーンの為に退屈なシーンというのもあって、そういうような、時間があったから、後半の、盛り上がりが……みたいな事があるんですが、(この舞台は)面白くない瞬間が、一瞬もないと思う。

大木 :常に見所……?

塩田 :はい。

宮原 :自分は、全編通している役なので、ホントに脚本読んだ時に、すごいな、こんな本、書くんだ、と思って……塩田さんが……

原作ありき、なんですけども、原作とは、全く違う事だらけだけど、原作ファンの方には通じる事はあって、絶対にわかるんだけど、それが、こんな風になったんだって思ってもらえるはずです。

いくつか……法廷の実際の裁判が……公判がそこで見られるわけなんで……それにも注目して欲しいですし……その中に人間ドラマがあって……(感涙)

塩田 :そう言ってもらえて、ホント嬉しいですけど、本に書いた時、本当に上手くいくのかなっていう気持ちがあって、結構、挑戦で書いてたんですが……俳優さん、本当、いいんで……食い入るように見ちゃって……僕、演出家なんですけど、稽古場で涙を禁じえなくて……“面白い”って、いろんな面白いがあると思うんですけど、たくさんの面白いを感じていただけると思います。

mochi :塩田さんから見て宮原さんはどんな俳優さんですか?

塩田 :そうですね、演劇ってイッパイ稽古して、本番を迎えるんで、上手になっていく……淀みなくセリフのやり取りをするっていう作業だと思うんですが、その中で、気をつけなくちゃいけないのが、何を言うか、相手がもうわかっちゃってるわけですよ。つまり、稽古って。でも、それだと嘘になっちゃうじゃないですか。

例えば、お笑いって、ツッコミが普通の人間の速度より速いから、面白いじゃないですか。

でも、それはお笑いの約束だから、面白いんで、普通は、こう……感じて、それを、自分の中に入れて、そしてセリフ吐いて……そしたら、また、相手の人がこう言うんで、こうなるという事が必要ですよね。

初めて聞いて、初めて答える。その事が新鮮に出来る俳優さんだなと思います。

大木 :ありがとうございます。では、最後に……まだ、これ、チケットは……

塩田 :千秋楽……10月23日の最後の回、以外はまだあります。

大木 :じゃあ、ちょっと、一言、告知をしていただいて、〆ていただければ、と思います。

宮原 :公演がですね。

『裁判長! ここは懲役4年でどうすか』という舞台です。

脚本・演出が塩田泰造。

公演スケジュールが10月19日の水曜日が初日です。19時からの公演から始まって、10月23日。その週の日曜日までやっています。

場所は、新宿の全労済ホールスペースゼロ。

新宿駅の南口から5分の所でやっています。

チケットの予約は、塩田さんのホームページとかtwitterやブログでも大丈夫です。公演のホームページがありまして、その回の三日前まで、チケットフォームが使えるとの事なので……あとは、当日券、の販売があるとの事です。

塩田 :『裁判長! ここは、懲役4年でどうすか』で検索していただいたら、すぐにホームページ出ます。

あと、シャープ『裁ここ』……『ここ』はひらがなです。常にホットな、ツイッターが展開されていますので……是非、チェックしてみて下さい。

大木 :はい、ありがとうございました。

今日は脚本・演出の塩田泰造さん、演じてらっしゃる宮原将護さん、ご紹介いただいた藤城亜砂さん、お越しいただきました。

ありがとうございました。

……楽しみですねーーー。是非、伺いたいと思います。

塩田 :お待ちしています!

mochi :傍聴にはまる人、確かに多いですよね。

大木 :よく、傍聴席から描くイラスト?……ニュースでも出るけど……絵を描くのが好きな人もいますよね。

mochi :いますね。

大木 :それが舞台で見られるという事なので、楽しみですね。

mochi :私も舞台の仕事なので……回るステージって、すごく興味があります。

大木 :とにかくラジオ聞いてる方、どれだけダンディさんがイケメンかっていう事をね、見に行くだけで、もう行く価値ありますね。

ぜひ検索してみてください。

【テキストライター】藤城 亜砂

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