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きょうの茶道 :お茶碗のパッチワーク“呼び継ぎ”を知る

つい先日のお茶のお稽古で、
”呼び継ぎ” 
というモノに
私は、人生初めてお目にかかりました。

一言でいうと“金継ぎ”のようなもの。

金ではなく、この写真のように
漆(黒っぽい)で継がれていることが多いようです。

金継ぎと呼び継ぎ
何が違うかというと・・・

先生の説明によると、
「金継ぎは割れたものや欠けたものを、
金で継いで元のカタチに復元するのに対して
呼び継ぎは、割れた別々の茶碗(などのカケラ)を継いで
一つのものを作る」のだそうです。

パッチワーク、と考えるとわかりやすい。

その日お稽古で見たものは、桃山時代の黒織部の呼び継ぎ茶碗。

グニャリとした波打った深めの形状に、
グラフィカルに(と現代の感覚ではみえる)
つなぎ合わされたモノトーンの幾何学な模様は、
新鮮で、かぎりなくかっこよかった。

現物の写真は無いけれど、PINTERESTから雰囲気のわかるものをここに貼ってみた。


いやはや、数寄者は現代にも健在。いいものを拝見できてよかった。

気持ちと美学を込めて作られたこだわりのものは、
みているだけで楽しいし、心が元気になる。
いっぱい詰まった美への愛のパワーに心が反応すんだろうな。

ちなみに、こちらは金継ぎ。同じ茶碗のパーツから成り立っている。

個人的には、3.11以降、物欲が消失し、
モノを所有することに消極的になった。
目下シンプルライフを目指している私にとって、
こうやってお稽古でセンス溢れる数寄者たちに
目を楽しませてもらえるのは貴重な時間。
あ〜お茶をはじめてよかった。

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