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団地にあるレトロなカフェ〜手紙舎〜

団地にあるレトロカフェ「手紙舎」が全国からファンを集めています。
どこか懐かしいレトロな店は、年月を重ねた団地にしっとり溶け込み、とてもよい雰囲気です。
今回はカフェ「手紙舎」がどのようにして団地に馴染んでいったかを紹介したいと思います。

「手紙舎」は京王線つつじヶ丘駅から歩いて10分ほどの神代団地の商店街にあります。
商店街の目の前には団地中央広場があり、小学生たちが遊び回ったり、ベビーカーを押した母親たちが談笑していたりします。
都内でありながらも、このゆったり過ごせる空間が団地カフェ「手紙舎」の魅力です。

団地中央広場

ちょっとレトロで手づくりのぬくもりが感じられる店で、店内はさまざまな本を並べた書棚や、自家製の焼き菓子などが販売されています。
1番人気は「季節のプリンアラモード」です。カスタードプリンにフルーツ、生クリームとシンプルな所がどこか懐かしさを感じさせます。

店内の様子
季節のプリンアラモード

「手紙舎」を営むのは、カフェ営業・雑貨販売・イベント運営などを手掛ける株式会社手紙社です。
手紙社代表の北島勲さんは、もともと雑誌編集の仕事をしており、独立後は狛江市のアパートで本の編集をしていました。
狛江市のアパートが取り壊しとなることで、次の物件を探していたところ神代団地の物件に出会ったようてす。
物件が店舗用スペースで店をやることが条件だったことから、カフェ未経験でありながらも物件の雰囲気が気に入ったため、カフェ「手紙舎」の営業を2009年にスタートさせました。

スタートを切ったものの、駅から徒歩10分の団地商店街ということもあり、最初の数年は来客に苦労したようです。
団地を運営するUR都市機構のチャレンジスペースという制度を利用し、開業してから半年間は家賃が無料でした。
また、当初は団地住民というよりは、レトロカフェ好きな人たちがリピーターとなっていたようです。
こういった様々なサポートもありながら、「手紙舎」は徐々に団地へと馴染んでいきました。

今では、手紙舎効果もあり商店街に次々と新しい店が入居しはじめています。
隣には山本牛乳店、1軒おいて隣には型染めとオリジナルクラフトの店「katakata」がオープンしました。
山本牛乳店は手紙社さんの紹介で入居した、昔ながらの放牧牛乳のおいしさを味わえる専門店です。特にソフトクリームが人気のようです。
一般的な市場調査では駅から離れた団地商店街は弾かれてしまいますが、この団地の雰囲気にマッチした店舗がビジョンに共感し入居しているのが面白いですよね。

山本牛乳店

コロナ禍が明けたここ数年では、団地内イベントも開いていっています。
2年前からは「神代団地クリスマスマーケット」、昨年から「神代団地蚤の市」を開催し、団地全体へと影響を及ぼしています。

神代団地クリスマスマーケット

団地にあるレトロカフェ「手紙舎」はいかがでしたか。
物件が気に入ったから、カフェを開始した点はユニークですよね。笑
結果として、雑誌編集をしていた北島さんらしい、お好みの雑貨や本に囲まれたレトロなカフェが出来上がりました。
皆様もぜひレトロな団地カフェでゆったりとした贅沢な時間を味わってみてください!

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