爪の赤
マニュキュアを塗った。
深い赤、シアーなラメが爪に反射してきらめく。
爪が赤いだけでいい女になった気分になれる。
二日後には先端が剥げてくることをわかっていながら塗ってしまうのは、この優越感に似た気分を味わいたいからだ。
爪にまで気を配った自分。良くやったと褒めたくなる。
しかも爪はメイクやヘアとは違い、いつでも自分の視界に入る。
ふとした時にも、爪の美しさに喜びや自信がむくむくと湧き上がる。
メイクなどと比べて賞味期限が長いのも満足度が高い。
爪に色を塗ろうと最初に考えた人は天才だ。
Wikipedia先生によると‘爪に着色する文化は古代エジプトにはすでにあった’そうだ。
日本では平安時代に同等の文化が生まれたとか。
本能的に、爪に色がついているとテンションが上がる仕組みになっているのかもしれない。
何はともあれ、わたしもこれであと二日はキーボードを打ちながら幸福感に浸れる。
明日はおめかしした爪と、カフェにでも出かけてみようかな。
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