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ビットコイン誕生までの2ヵ月!サトシ・ナカモトの正体は!?

こんにちは。ルピナス暗号資産ナビゲーターのshibaです。

この記事は、暗号資産(=仮想通貨)投資コミュニティ、ルピナスの投資講座の内容に基づき書いています。

暗号資産の投資からWeb3.0、ブロックチェーンのことなど、暗号資産を取り巻く情勢について解説しています。その目的は暗号資産投資のリスクヘッジであり、より小さなストレスで最大の利益を得ることです。

私自身もこの記事を書きながら勉強している身で、この記事を読んでくださるあなたと共に学んでいければと思っていますので、どうぞよろしくお願いします。

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今回は、サトシ・ナカモト氏の暗号通貨に関する論文発表からビットコインが誕生するまでのわずか2ヵ月間を追います。

サトシ・ナカモト氏の論文”Bitcoin: A Peer-to-Peer Electronic Cash System”は、2008年10月31日に発表されました。その後どのような軌跡を辿り、ビットコインは誕生したのでしょうか。

2023年1月現在では1BTCに200万円を超える価格が付くビットコインですが、スムーズに受け入れられたのでしょうか。

暗号資産投資についての理解を深めることで、ストレスフリーな投資にお役立ていただければ嬉しいです。ぜひ最後まで読んでみてくださいね^^

※本記事では、仮想通貨、暗号通貨、暗号資産などの用語が登場しますが、これらは基本的に同じ意味です。

1.論文発表からビットコイン誕生までの約2ヵ月間

世界初の暗号通貨、ビットコインがいつ誕生したかご存知ですか?

暗号通貨の始まりは、2008年10月31日にサトシ・ナカモト(以降、「サトシ」と呼ぶ)と名乗る人物がCryptography Mailing List というメーリングリストに投稿した一稿の論文に端を発しています。

その論文のタイトルは、”Bitcoin: A Peer-to-Peer Electronic Cash System”(ビットコイン: P2P電子通貨システム)です。

https://bitcoin.org/bitcoin.pdf

実は、この論文発表からビットコインがリリースされるまでの期間はたったの2ヵ月なんです。

論文発表からわずか2ヵ月後、2009年1月3日にはビットコインが世に誕生しました。誕生というのは、ブロックチェーンの最初のブロックが生成されたことを指します。

最初に生成されたブロックは、ジェネシスブロックと呼ばれています。ブロックチェーンの仕組みについて、この記事では詳細には触れませんが、以下の記事で解説していますので参考にしていただければと思います。

論文発表からジェネシスブロックの生成までの2ヵ月に一体何があったのか、あなたは気になりませんか?

私はプログラマーではありませんので、ビットコインのシステムをゼロから構築するのにどれほどの時間と労力がかかるのか、正直わかりません。

しかしそんな素人であっても、たった2ヵ月でゼロからシステム構築して、世にリリースすることに無理があることはなんとなく想像できます。

つまりサトシは、ビットコインのソフトウェアをほとんど作り終えてから論文を発表したと思われます。

論文発表からビットコインの公開までの2ヵ月間のサトシと他のエンジニアとのメールのやりとりの一部を紹介しているWEBサイトがあります。

このWEBサイトは、現在は絶版となっている書籍、フィル・シャンパーニュ著『ビットコインバイブル:サトシ・ナカモトとは何者か?』から抜粋する形でまとめられています。

この中から、最も注目度が高いと思われるテーマを1つ取り上げてご紹介します。

そのテーマとは、

  • 仮想通貨ってあやしくないの?

  • 持ってても平気?

  • ハッカーとかに盗まれるんじゃないの?

という、「安全性」に対する疑問です。

このような疑問に対するサトシの回答をご紹介します。

■ビットコインって安全なの?

私もそうですし、世の中のほとんどの人が最初に感じる疑問だと思います。

「ビットコインってなんかあやしくない?」

サトシが論文の冒頭で掲げた最大のテーマは、「純粋なピア・ツー・ピア(P2P)システムを構築することで、第三者の信用を必要としない、つまり金融機関を通さずに当事者同士の金銭取引を可能にする」ことです。

ただお金をやりとりするだけでしょ?何を大袈裟な!

と思われるかも知れませんが、電子データで構成される仮想通貨の世界において、ただ取引することに実は大きな壁がありました。

この壁を越えたからこそビットコインは巨大な市場になり得たと言えますし、その疑問をぬぐえないからこそ市場に参入しない人もいます。

しかし、最初に論文を読んだメーリングリストメンバーもやはり同じような疑問を持ちました。

■ビットコインに対する疑問や不安

  • ハッキングされて自分の資産を失ってしまうのでは?

  • もし仮想通貨をコピーして使う人がいればビットコインの価値が暴落するのでは?

  • 現金じゃないからよくわからないし、ある日急に消えてしまうことはないの?

これらの問題にざっくりと回答すると、ビットコインはブロックチェーン上で運営されているから不正が起こることは「ほとんどないよ」ということになります。

ブロックチェーンの仕組みを知れば、不正を行うことがどれほど途方もない作業なのかがわかってきます。

しかし、人が作ったシステムである以上、絶対に不正はできないとも言い切れないのです。

実はこのような疑問は、サトシが論文を投稿したメーリングリストメンバーからも投げかけられました。

その質問とサトシの回答を簡単にご紹介します。

■なぜビットコインの安全性は保たれているのか

ビットコインは「分散型」管理が行われています。

世界中のノードと呼ばれるコンピュータがネットワークでつながっていて、ビットコインの取引履歴は、約10分置きに生成されるブロックに格納し保管されます。

そのブロックを生成するための作業がプルーフ・オブ・ワーク(PoW)と呼ばれる計算作業です。世界中のノードが競い合い、最初にPoWを完了させたノードがブロック生成の権利を勝ち取ります。

そしてブロックを生成したノードには、ビットコイン報酬が支払われます。その報酬額は、2023年現在で6.25BTCです。2023年2月現在、ビットコインの価格は約300万円ですので、1度PoWを成功させれば1800万円以上の報酬を受け取ることができるということになります。

ここで、サトシへの質問はこうでした。

■サトシへの質問

世界中のノードのうち、過半数を超える51%が悪意を持ってPoWを行う場合、不正取引が承認されてビットコインを奪われてしまうのではないか?

これは一般的に51%攻撃と呼ばれています。

このもっともな疑問に対するサトシの回答はこうです。

■サトシからの回答

確かに、理論上悪意あるノードが過半数を占めれば不正取引を承認することが可能です。

しかし、例え多大な財を使って過半数を超えるノードを持つことができたとしても、不正取引によって得られる額は、せいぜい自分の支払ったお金を取り戻す程度にとどまります(他人のビットコインを盗むためには、相手の秘密鍵が必要)。

そんなことに時間やお金、労力を使うよりも、正当にPoWに参加する方が多くのビットコインを稼ぐことができるため、不正を働くメリットがありません。

つまり、PoWに対するビットコイン報酬がインセンティブとなるのです。

また、仮に不正によって大金を得ることができたとしても、そのことが発覚した時点でビットコイン価格は大暴落し、価値を失ってしまいます。

したがって、正当にPoWに参加する方が多くのお金を稼ぐことができる、というのです。

暗号通貨に対して普段私達が感じる疑問は、やはり最初に論文を読んだエンジニアも感じたものだったのです。しかしそのような疑問に対して、サトシは誠実に回答する姿勢を見せています。

ビットコインに課題がない訳ではありませんが、上記のような仕組みがビットコインの市場価格を支えているのは確かです。

2.結局サトシ・ナカモトって誰のこと?

実は、サトシはまだ誰にもその姿を見せていません。

つまり、サトシの正体は不明なのです。

サトシは、2008年10月末の論文発表から2010年12月までビットコインの運営に関与していたと言われています。

しかし、2010年12月を最後に一切の消息を絶ちました。

なお、ビットコイン公開初期は、サトシがほとんど1人でPoWを行っていたそうです。その期間から推測されるサトシのビットコイン保有枚数は、100万BTCを超えると言われています。

1BTC=300万円で換算すると、その額は3兆円にも上ります。そして2023年現在に至るまで、サトシのウォレットからビットコインが引き出されたり送金されたりした形跡はありません。

このような状況ですので、サトシの正体は世界中で噂されるようになりました。サトシではないかと思われる候補者が出現したり、自分がサトシだと名乗り出たりする人までいます。

そして、サトシとして有力視されている人の中には、やはり日本人もいます。

■サトシの正体はWinny開発者の金子勇氏?

サトシの正体については、現時点ではまったく答えが出ていません。

ですので、ここからは単に私がこうだったらいいなという気持ちで書きます。

サトシの正体として有力視されている人物の一人にファイル共有システムWinnyを開発した金子勇氏がいます。

金子氏は、2001年にP2Pを基盤としたファイル共有システムWinnyを開発しました。しかし、Winnyは匿名で映画や音楽をアップロードできたため、違法な用途で使われることも多かったのです。

その結果、金子氏は2004年著作権法違反ほう助の疑いで逮捕されてしまいました。その後無罪を勝ち取るために7年の月日を費やすことになります。

そしてようやく無罪を勝ち取った2年後、新たな人生をスタートさせたところで2013年に43歳の若さで急逝してしまいました。

もし金子氏がサトシであった場合、サトシの正体はこの先もずっと謎のままかも知れません。

Winnyを開発した、そして日本が生んだ天才プログラマー金子勇氏、私は日本人として彼がサトシ・ナカモトであってほしいと思ってしまいます。

ただ、もしかするとこの先本当のサトシが不意に世間に顔を出す日が来ないとも限りません。

このような謎を持つことも、インターネット上で運用される暗号通貨ならではなのかも知れませんね。

3.ビットコインは今後どうなっていくのか

ビットコインは、PoWでブロックが生成されるたびに発行されます。現在、約10分置きに生成されるブロックとともに、6.25BTCが発行されます。

しかし、永遠に発行され続けるわけではありません。

実は、ビットコインの発行上限枚数は2,100万枚と定められています。さらに、21万ブロックごとに発行枚数が半分に減っていく仕組みとなっているのです。

発行枚数が半分になる時期のことを半減期と呼び、半減期は約4年に1度訪れます。2,100万枚の上限に達するのは2140年頃だと言われています。

ここで疑問に思うのは、新たなビットコインが発行されなくなれば、PoWを行うメリットがなくなるため、どうやってブロックチェーンが運用されていくのか、という点です。

PoWを行っているノードはマイナー(採掘者)と呼ばれますが、実はマイナーは手数料収入も得ているのです。現時点では、マイニング報酬に比べて小さな額ですが、発行上限に達する頃のビットコインの価格は今よりも数倍、数十倍に上がっている可能性もあります。

今は少額の手数料収入も、将来的には十分なインセンティブとなっているかも知れません。

■PoWはいつまで続けられるのか

PoWは世界中のノードが大量の計算作業を行う仕組みです。

暗号通貨の世界では、このPoWなどの仕組みのことをコンセンサスアルゴリズムと呼びます。

しかし、世界中のコンピュータがその計算作業の速度を競い合うため、消費電力の量が度々問題視されています。

最近では、PoWに代わるコンセンサスアルゴリズムを採用する暗号通貨が増えてきています。PoW以外のコンセンサスアルゴリズムとしては、PoS(プルーフ・オブ・ステーク)があります。

コンセンサスアルゴリズムについては、ここでは詳細に触れませんが、下記の記事で解説していますので併せてご覧ください。

今後、ビットコインのコンセンサスアルゴリズムが変更されることになれば、世界初の暗号通貨が大きく方向性を変えるということになり、ビッグニュースとなります。

■ビットコインエコシステムの舵取りは誰がするのか

従来、システムの開発と言えば企業などの管理・運営者がいて、彼らが責任をもって管理・運営にあたるというのが一般的だったと思います。

しかし、ビットコインには特定の管理者という人・組織が存在しません。

また、ビットコインのブロックチェーンの仕組みは、オープンソースと言って、実は誰でもそのシステムに手を加えることが可能です。

このような、分散型で、かつオープンソースのビットコインエコシステムは、これからどのように管理・バージョンアップされていくのでしょうか。

ビットコイン開発の初期は、発案者のサトシと少数のボランティアによって運営されていたようです。その後は、2012年に設立されたビットコイン財団が費用を出していました。

しかし、この財団も2015年に破綻してしまいます。

2023年現在、ビットコイン開発に関与する人は、年間で40~60人程度いると言われています。しかし、財団のような一組織がその旗振りをしているのではなく、ビットコインの思想に賛同する人が費用を出したり、ボランティアで参画したりすることで開発が進められていると言われています。

今やビットコインの時価総額は60兆円(2023年2月現在)にも上ります。このような巨額の市場・システムを管理する特定の組織がいないという状況は、従来の一組織の管理体制に慣れている私達にとっては、いまいちピンとこない状況かもしれません。

一方で、「報酬で動く従業員による管理」ではなく「有志で動くエンジニアによる管理」へと移り変わって行ったとも言えます。

世界経済にも少なからぬ影響を与えるビットコインの今後の動向は、どれも目が離せないものなのではないでしょうか。昨今ではWEB3.0という言葉も世間に馴染んできています。

もしかすると、今世界は大きな岐路に立っているのかもしれません。

まとめ

今回の記事では、サトシ・ナカモト氏の論文発表からビットコインの誕生までをご紹介しました。論文発表当時、やはりエンジニア同士でもビットコインの仕組みが本当にうまくいくのかについて懐疑的な意見・質問があったことがうかがえますね。

最後に簡潔にまとめてこの記事を終わりたいと思います。

■今回の記事のポイント

  • ブロックチェーンで不正を行うことは理論上可能だけど、金銭的なメリットはほとんどない

  • サトシ・ナカモトは現在でも正体不明で、日本人でWinny開発者の金子勇氏などがサトシの正体ではないかと噂されている

  • ビットコインエコシステムは、現在有志によって開発が進められている

この記事では、できるだけ初心者の方にわかりやすく書いているつもりですが、よくわからないところなどコメントいただければ別の記事で補足していきたいと思います。

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以上、ここまで読んでくださりありがとうございました。
また次の記事でお会いしましょう。

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